下着アヴァンギャルド宣言
―鴨居羊子の小径―
2011年5月14日(土) − 6月12日(日)
10:00 - 20:00
休館日 5月17日(火)
一般:400(300)円 学生:300(200)円
- ()は前売料金/チケットぴあ
- 再入場可
- 高校生以下、障がい者等とその介護者1名は無料
- アルティアムカード会員無料

撮影:多羅尾牧洋
いま、鴨居羊子の駆け抜けた 前衛芸術の時代を振り返るということ
昭和29年、大阪で新聞記者から下着デザイナーに転身した鴨居羊子。最初の下着の個展をデパートの通路で開催し、チュニカショーとして下着のショーを映画館などで開催した。このショーは当時の前衛芸術家たちも参加して、斬新なものであったという。白いメリヤス下着しか無かった時代に、カラフルなナイロンの下着を作り、金髪に髪を染め下着から女性の意識革命を行なったと言われることも多かった彼女。様々な下着を作り、ココッティ、スキャンティなど名前をつけ、後に絵も描き、旅に出、料理も作り、数多くのエッセイも出版した。旺盛でいてナイーブ、その原点はモノを作ることが好きで、犬や猫を愛するように全てに純粋に愛情を注いだ姿が思い浮かぶ。
川崎市岡本太郎美術館での展示本展では、鴨居羊子の初期の下着、彼女が描いた絵画、デッサンなど数十点のほか、彼女自身が撮影した猫たちの写真、人形、文章、様々なことを手がけた鴨居羊子の創作の原点を前衛の時代から探る。また、『下着ぶんか論』の出版を見守るなど親交のあった岡本太郎が撮影した写真、細江英公、井上博道らが撮影した写真も展示する。2010年・川崎市岡本太郎美術館で開催し、芸術新潮(2010年6月号)で特集されるなど大きな反響を呼んだ「前衛下着道展」をベースに、一部展示内容を変えるとともに、関連イベントである劇団唐ゼミ☆のチュニカショーも、さらに会場を舞台に見立てて展覧会場で演劇とショーを展開するという形に進化する。
鴨居羊子 かもい ようこ

撮影:井上博道
略歴
1925 大阪府豊中市に生まれる。本名は洋子。
1949 父・悠、死去。新関西新聞入社。
1951 大阪読売新聞入社。
1954 大阪読売新聞退社。下着制作を開始。
1955 チュニック制作室COCO設立。
「W.アンダーウェア展」(大阪そごう)開催。
1958 下着ショウ「チュニカ・ミュージカルショウ」
(梅田松竹シネマ)上演。 『のら犬のボケ』(創元社)、
『下着ぶんか論』(凡凡社)出版。
1966 細江英公撮影の『ミス・ペテン』を自費出版。
1973 『わたしは驢馬に乗って下着をうりにゆきたい』
(三一書房)出版。
1985 弟である画家・玲が死去。
1991 脳溢血のため死去。
近年の主な展覧会
2001 「鴨居玲と羊子展」神戸・さんちかホール
2006 「鴨居羊子の世界展」長崎県美術館
2010 「前衛下着道 鴨居羊子とその時代展」
川崎市岡本太郎美術館
お問い合わせ
三菱地所アルティアム(イムズ8F)
〒810-0001 福岡市中央区天神1-7-11 イムズ8F(アクセスはこちら)
TEL. 092-733-2050(10:00 - 20:00)
主催等
主催:三菱地所、三菱地所アルティアム、西日本新聞社
後援:福岡市、(財)福岡市文化芸術振興財団
企画:室井絵里
制作管理:新倉美佳
舞台制作・演劇:劇団唐ゼミ☆
演出:中野敦之
美術:関 緑
出演:禿 惠、安達俊信、土岐泰章、重村大介
照明:齋藤亮介 音響:高次琴乃
協力:川崎市岡本太郎美術館、司馬遼太郎記念館
資料提供:チュニック株式会社