エキソニモの「猿へ」
2013年11月2日(土) − 12月1日(日)
10:00 - 20:00
※初日11/2は18:00オープン・入場無料
休館日 11月19日(火)
一般:400(300)円 学生:300(200)円
- ()は前売料金/チケットぴあ
- 再入場可
- 高校生以下、障がい者等とその介護者1名は無料
- アルティアムカード会員・イムズカード(三菱地所グループCARD)会員無料

展覧会「猿へ」イメージビジュアル
Webの本質を表現し、ネットアートを拡張し続けるエキソニモの九州初個展
Webの本質を表現し、ネットアートを拡張し続けるエキソニモの九州初個展!
エキソニモは、ネットが一般に普及し始めた1990年代から、いち早くインターネットそのものを素材として扱い、ユーモアのある切り口と新しい視点を備えた作品でネットアートを軸足に、メディアアートの領域を牽引してきた。その実験的な姿勢は国内外で高い評価を得ており、2006年、世界最大のメディアアート・フェスティバル「アルスエレクトロニカ」において《The Road Movie》がゴールデン・ニカ(大賞)を受賞。2010年、東京TDC賞では《ANTIBOT T-SHIRTS》がRGB賞を受賞している。
本展では、初期から現在までの代表作を含む作品を再構成し、新たな切り口からエキソニモの魅力に迫る。回顧展とも言える展示は全国初であり、貴重なアーカイブとしての鑑賞の機会となる。2010年代に、UstreamやTwitterなどのメディアが一気に普及し、技術が進化を続ける現在、彼らの作品も更なる深みへと移行している。本展では、過去・現在の作品を振り返りながら、テクノロジーの発達とともに躍進を続ける、エキソニモの全貌を体感いただきたい。
ユニークな視点で、「バーチャル」と「リアル」の齟齬を作品化する
エキソニモは、東京出身の千房けん輔と福岡出身の赤岩やえの二人によるアートユニットとして、自身のウェブサイト「http://exonemo.com」を拠点に活動している。二人は大学卒業後、1996 年にウェブサイト制作会社のアルバイトを行う中で、JAVA や HTML、CGI のプログラミングを書き、ウェブ上で作品を発表するところから作家としてのキャリアをスタートさせた。
作品によりコンセプトは異なれど、ネットで感じる違和感を批評的にかつユーモアを交えて表現してみせる姿勢は、いずれの作品にも共通する。美術館に展示したプロセスをオンライン中継した作品《Natural Process》は、バーチャルが現実世界に介入しているかのような奇妙な違和感を与え、《Object B》では、オブジェが自動操作する暴走したアバターとオンライン対戦することで、実の相手が見えないネットの性質を明らかにする。
また、《断末魔ウス》では、PC のマウスに魂が宿っているかのような精神性を宿した表現で、鑑賞者に衝撃を与え、ユーザーとコンピューターの関係性を問い直した。
エキソニモの代表作を含むアーカイブを振り返ることは、ネットとアートの関係を捉えながら、ネット時代における表現の可能性を知り、その先を進む手がかりとなるだろう。
「エキソニモの猿へ」特設HP
http://exonemo.com/saru/info.html
プロフィール 【exonemo(エキソニモ)】

Photo: Nonoko Kameyama
千房けん輔と赤岩やえによるアート・ユニット。インスタレーション、ソフトウェア、デバイス、ライブパフォーマンス、イベント・プロデュースなど、その活躍は多岐に渡る。近年の展示では、第7回ソウル国際メディアアートビエンナーレ」メディア・シティ・ソウル(2013)、「恵比寿映像祭」東京都写真美術館(2012)、「世界制作の方法」国立国際美術館(2011)、「The EyeWriter」山口情報芸術センター(2011)、「サイバーアーツジャパン─アルスエレクトロニカの30年」東京都現代美術館(2010)、「Ramdom access」など国内外の展覧会やフェスティバルに参加・受賞多数。2013年には東京都写真美術館にソフトウェア3作品が収蔵される。