浅田政志写真展

トーク レポート

浅田政志写真展『私の家族』関連イベントとして、2/6(土)に写真家の浅田政志さんをお迎えし、トーク&サイン会を開催しました。ここでは、主に会場のシリーズごとにトークの様子をレポートいたします!
(以下はトークを一部抜粋・編集したものです。本レポートの転載はご遠慮ください。)
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ーはじめに

浅田政志です。三重県津市で生まれて、中学校の時に実家にあるカメラに触ってみたいなと思ったのが写真を始めたきっかけです。当時は、父親のカメラを借りて、友達や家の周りの風景を撮ったりしていました。高校の時に3年間写真部に在籍して、卒業後、大阪の写真専門学校に行きました。地元の友だちからは「今でも写真やってるの不思議だね」と言われたりします。
九州でしっかりとした展覧会をするのは初めてで、以前からずっと福岡でやりたいと思っていて、ご縁をいただいてうれしい限りです。

 

ー年賀状

浅田家では、年に一回父親が、津市の観光名所のようなところで僕と兄を撮って、それを年賀状にするというのをやっていて。それが毎年、高校卒業くらいまで続くんですね。家の近くの海で撮ったり、大体おそろいの服を着させられて、ポーズを撮って。子どもながらになんでこんなに早く起きないといけないんだとか思いながら(笑)。思春期になると、「もう家の前で撮らせてくれ」とか思って、めちゃくちゃ無表情になったりしています(笑)。
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家族写真を撮るようになった今見返すと、僕の原点なのかなという感じがしています。父親もよくインタビューで、「政志に写真を教えたのは俺だ」とか言ったりするくらいで(笑)。
なぜ父親がこんなことをやっていたかというと、長崎で岡村さんの家で生まれて、浅田さんというお子さんがいないところに養子に出ているんですね。浅田さんのところで本当のお子さんが生まれて、いづらくなったりして、高校中退して、長崎を鞄一つで飛び出たということを酔っぱらったときに言っていたんですけど。結婚した時に幸せな家庭を築きたかったという思いが人一倍強くて、年賀状に三重県で子ども二人を授かって生活しているということをメッセージとしてのせたのかなと今では思います。

 

ー卒業制作

ある日、写真専門学校の先生から、「1枚の写真で自分を表現しなさい」という課題が出たんですね。大伸ばしの授業でもあって、モノクロの1mくらいの大きな作品にしましょうと。1枚で自分を表現するとなった時に、自分もいろんな側面があって、難しいなと思っていろいろ考えたんですけど、ふと、もし、一生に1枚しか写真が撮れなかったら自分はどんな写真が撮りたいのかなという疑問が頭にわいてきました。
日本には写真が江戸末期くらいからあって、その時代は偉い人しか撮れなくて、ほかの人は一生に一枚撮れるか撮れないか、そんな時代も経て、今こうして身近に便利になっているんですけど。そういう状況になったら、自分なら家族を撮りたいなと、ふと思ったんですね。一生に1枚なので、自分で家族3人を撮るより、自分の姿も写したい。家族4人で自分も写ろうと。家族全員の思い出を写真の中に入れて撮ると、姿も入りながら、思い出もあって、一生に1枚の写真にふさわしいんじゃないかと、その時僕は思って、チャレンジして撮ったのがこの写真です。

浅田政志 卒業制作(2000年)

浅田政志 卒業制作(2000年)

父が怪我をして、発見した僕が母親を呼びに行って、帰ってくるときに僕も転んで怪我しちゃって、二人とも血まみれで。家の二階にいた兄もびっくりして階段からこけて、怪我をしたという日があって。看護師の母親の病院に担ぎ込まれて、治療を受けました。周りの同僚に、「浅田さんち、事件に巻き込まれたんですか」って聞かれる恥ずかしい思い出です。母にお願いして、診察室や病院で着る服を借りて、包帯を巻いて撮った写真です。家族写真の最初の一枚です。20歳頃だったので、家族写真より、もっと外の世界とか、見たことないかっこいい写真を撮りたいと思っていたんですけど、それと真逆になるような、誰でも撮れるような写真です。でも、周りからも良いって言われたり、手ごたえがあって。その後卒業制作のために11枚撮って、学校長賞という一番良い賞をいただきました。

 

ー浅田家

さらに家族写真を撮ろうと三重県に帰ったんですけど、なかなか撮れませんでした。なぜかというと、撮りたい気持ちはあるけど、思い出を再現する、その思い出のネタが尽きたんです。それで、過去の思い出に囚われずに、未来の写真だったらどうかなと思って、僕が死んだ時の写真を撮ったんですね。自分の究極の未来を撮ってみたいなと思って。
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最初はレリーズを使っていたんですけど、セルフタイマーに切り替えて撮りました。吹っ切れて、家族全員でF1をやっているかもとか、そうなると自由になれて、あれもやりたい、これもやりたいと。家族全員の休みが合う時に、撮影を年に数回実行しました。
構図を決めて、約2時間の間にセルフタイマーで50~60枚撮ってそこから1枚選ぶんですね。大きな印画紙に手焼きで焼いてもらっていて、むき出しの巻き込みのプリントで、ガラスもないので、ぜひ細かいところをじっくり見ていただけたらと思います。

 

ーみんな家族

それがまとまって『浅田家』を出版して、木村伊兵衛写真賞というすごい賞もいただきました。いろんなインタビューで「あなたにとって家族写真とは」って聞かれるようになって。自分としては楽しくてどんどん撮りたい、撮りたいと思って撮っていたので、そう聞かれると答えづらいなというのがあって。もう少し家族写真について、家族について、いろいろ経験したいなと思って、自分の家族だけじゃなくて、人の家族も撮ることによって、家族や家族写真のことを考えられるようになるかもしれないなと思って。
写真集を出す時に、「あなたの家族写真をどこにでも撮りに行きます」というのを書いて、応募を募ったわけです。(※現在は募集を休止しています。)それを見た方が応募してくれて、撮りに行ったシリーズがあるんですね。このシリーズも本になってなくて、展示でしか見れない、『みんな家族』というシリーズです。基本的には撮りたいという動機があって、募集したら全然メールも見切れないくらい何百通とご依頼をいただいていて。そこから、事前に打ち合わせをして、全く知らないご家族のところにお邪魔して、どういう写真を望まれているのか、そもそもどういうご家族なんだろうというのを、半日くらいかけて打ち合わせをしました。家族にとって、こういうタイミングなので、この場所でこういうふうにして写真を撮ったら良いんじゃないかみたいなことをお互い意見を出し合って、イメージが決まれば、撮影日に向かってご家族に準備してもらいました。撮影日に集まって、写真を撮って、1枚写真を選んで、最後にそれをプレゼントするということをした作品です。1枚に、時間だったり、ご家族の思いだったりが凝縮されている写真になっています。あまり説明は入れていなくて、想像していただければと思うんですけど。
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ひとつ説明させていただくと、高知県のご家族で、頭にアフロをかぶって、手紙を読んでいて、大きな布団の上で縁側に座っている写真です。三姉妹と、父、母。打ち合わせをする時に、家族アルバムをめくることが多いんです。いきなりどんな家族かと聞かれて、うちの家族ってなんだろうとなる時、話のとっかかりとして「家族アルバムありますか」と聞いて。お子さんが小さい頃、アフロをかぶって楽しそうにしている写真があって。「これはなんですか」って聞いたら、お父さんが、クリスマスのプレゼントにアフロを買って靴下の中に入れて、朝子どもたちが起きたらなんじゃこれみたいになったけど、楽しくて意外とはまっちゃったということがあったそうです。少し変わったお父さんで、毎年初詣に近くの神社に行っていて、そこでアフロで写真を撮りたかったと。どういうことかよく分からないですけど(笑)。すごくすてきだなと思って。「家族の一番好きな場所は?」と聞いたら、縁側だと。休みの日に家族の布団を干して、そこでだらだらするのが幸せだとおっしゃっていて、撮影でも縁側に布団を敷いてみたり。お父さんが考えたキャラクターが描かれた服を、子どもたちが小さい時によく着ていた写真もあった。なかなかそれも珍しいなと思って、もう一度みんなでスウェットに手書きで描いてもらった。お雛様、昔は出していたけど最近出していないとなって、久しぶりに出してみましょうとなって。あと、真ん中の次女の方がご結婚で海外に嫁ぐということで、うれしい反面、さみしい気持ちもあると。で、みんなで手紙を読んでみたら良いかもしれませんねと。撮影が一通り終わって、最後に次女の方にみんなで手紙を読んでいるシーンです。こういうふざけた格好なんですけど、みんなまじめな顔で手紙を読んで、気持ちを伝えているんです。その日が凝縮されているような1枚にしたい、みなさんの思い出に残るように撮影ができたらいいなと思ってやっています。

 

ーアルバムのチカラ

2011年3月11日に東日本大震災がありました。津波で流されてしまったお家の中にも、ご家族の大切なアルバムがあって。それを自衛隊の方が集めたり、それを見たボランティアの方がなんとかしたいという思いがあって。誰にやれと言われたわけでもなく、被害のあった沿岸部のそれぞれの地域で、写真洗浄ボランティアというのが立ち上がって。
写真がこれだけ普及してから、あれだけ大きな津波がきたのが初めてだったので、写真洗浄ボランティアというのも、今までやったことのないような試行錯誤の繰り返しで、どうやったら持ち主の方にきれいな形で返すことができるんだろうかと模索されている。それを編集者の藤本智士さんと取材して、2年間回ったのが『アルバムのチカラ』という本になっています。僕はもともと、岩手県の野田村というところに支援物資の仕分けなどのボランティアをしに行ったんですね。ボランティアセンターに今日終わりましたよという報告をしに行ったら、村役場の寒い外で、水で写真を洗っている青年たちを見つけて。写真だと思って、気になって話しかけたのが最初です。人手が足りてないし、写真にかかわることなので、僕も手伝わせてもらいたいと、岩手県野田村で写真洗浄のボランティアに参加するようになりました。
写真が津波の被害にあうというのは、写真はゼラチンでコーティングされているんですけど、津波の中にバクテリアがいて、ゼラチンがバクテリアの大好物で、そういった生物の活動で写真がどんどん腐食していくんですね。なので一刻も早くやらないと、写真の腐敗が進んでいくんです。どの写真も唯一無二のものなので、ミスで写真がダメにならないように、丁寧にやらないといけない。写真のボランティアの経験を経て、写真一枚の価値が身に染みました。他人がみると何気ないものでも、ご本人からしてみたら、かけがえのない一枚です。
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みなさんのスマホの中にも、すばらしい写真がたくさんあるんだと思います。でも、最近はプリントをしないんですよね。画面で写真が見れるので、わざわざ紙にしなくても良いという感じがすると思うんですけど。写真って、将来見返したときに、最大の力が発揮されると思うんですよね。昨日撮った写真を眺めるのと、30年くらい経った時に眺めるのとでは、写真自体は変わらなくても、月日を経て見えるものは全然違う。小学校の時に撮った写真を今見ると、僕はその頃の父親と同じ年齢になって、子どもが生まれていて。自分も同じ父親の気持ちで見ていたりとか、見方が変わるわけです。時間と写真の見え方にはすごく密接な関係があるんですね。ぜひ、プリントして、写真と長い付き合いをしていただければと思います。
ハードディスクに保管をしてると常にバックアップし続けないといけない。メモリに入っていると一生残るような気がするんですけど、年月が経つと、中身が飛んでたりすることもあります。データでは、いつどうなるかわからないですよね。でも100年前のプリントが今も見れるように、全部とは言わないけど、大切なものはプリントしてみると良いと思います。撮る楽しさもあるけど、どうやって残していくかにも興味があります。

 

ー私の家族

福岡で募集をして、二組撮らせていただきました。きっかけになったのは、愛知県春日井市の真木さんという方。お一人の家族写真です。今までは集合体としての家族写真を撮ることが多かったんですが、お一人でもそこから広がる家族の思いだとか家族観、そういうことも表現できるのではないかと。一人を対象にして、その方と打ち合わせをして、家族観や家族の歴史を写真に撮っていきながら、ご本人にも文章を書いてもらいました。プリントの下に言葉が入っているのはご本人の直筆です。その方との共同作業みたいなことで、作品ができあがりました。アルティアムで初お披露目です。被写体は福岡の方ですし、ぜひ見てもらえたらと思います。
福岡にもたくさんの人が住んでいらっしゃって、みなさんの中にも、それぞれ自分の家族観があると思います。それを考えるだけで、まだまだこれから回っていきたいなと思っています。
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ー展覧会タイトル

僕の作品は僕自身の家族写真から始まり、『みんな家族』で自分以外の家族の写真も撮るようになりました。この展覧会では僕にとっての『私の家族』、そして被写体にとっての『私の家族』を僕なりの解釈で表しています。
展覧会をご覧になった方から多く寄せられる感想には一つの傾向があって、「面白い家族ですね」から始まり、「自分の家族を思い返しました」「自分の家族ならこういうふうに撮ったら面白いと思いました」と作品を通じて自分のことを語ってくださいます。展覧会がみなさん自身の「私の家族」を思う時間になれば……と考えて新作名でもある『私の家族』を展示タイトルにしました。写真展をやってよかったなと思いますし、最近家族写真撮ってなかったから撮ってみようかなとか、プリントしてなかったからしてみようかなとか、アルバムを久しぶりに見てみようかなとか、みなさんのこととして受けとめてもらえたら本当にうれしいなと思います。

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※本レポートは転載不可です。
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会期は3/14(日)まで。浅田さんがとらえてきた家族写真の軌跡をぜひ会場でご覧ください。会場は一部撮影可(動画撮影は不可)です。フォトスポットも二か所あります!詳細はご入場時に受付で配布の資料でご確認ください。
また、ご来場の皆さまへマスク着用、手指消毒のご協力をお願いしております。ご来場前にこちらをご確認のうえ、お越しくださいますようお願いいたします。

【展覧会ページ】
浅田政志写真展『私の家族』
2021/2/6 − 3/14

TENJIN MATSURI

スペシャルトーク 梅佳代×川島小鳥×祖父江慎

本展のエピソードなどを親交のある3人で繰り広げます。

2021artium_umekawashima09【プロフィール】祖父江 慎(そぶえ しん) グラフィックデザイナー/ アートディレクター
1959年愛知県生まれ。コズフィッシュ代表。すべての印刷されたものに対する並はずれた「うっとり力」をもって、日本のブックデザインの最前線で、小説、漫画、絵本、写真集など幅広いジャンルを手がけている。梅佳代の『じいちゃんさま』、川島小鳥の『未来ちゃん』などを手がけている。

日時:3月20日土・祝  開場13:15 開演14:00~90分程度
会場:イムズホールイムズ9F
参加費:1,000円
定員:150名自由席
申込:3月2日より受付開始。イムズWebサイト内お申し込みフォームから。
トークに関するお問い合わせ:イムズ TEL 092-733-2001
※状況により変更・中止する場合がございます。
トークイベントの変更・中止は、イムズのWebサイトでお知らせします。

【展覧会ページ】
TENJIN MATSURI
梅佳代「天神さま」 川島小鳥「ピンクの光線」

2021/3/20 − 5/16

編みものけものみち 三國万里子展

三國万里子があなたのニットと対話する会③

第3回は「ほっこり系」。当選者は、osatoさん、アイコさん、kapa830さんです。青字は三國万里子さんからのコメントです。
第1回目はこちら、第2回目はこちらから。

osatoさん(29歳)

osatoさん(29歳)

オリジナルのニットを作るのは初めてというosatoさん。
「一からものを作り出すことの大変さ」を経験したとおっしゃっていましたが、この帽子にはosatoさんのアイディアと工夫がしっかりと込められています。
まずスヌーピーの耳みたいな可愛い耳あてから頭部にかけて、ケーブル模様が施されているおかげで、自然な流れでパーツ同士の一体感が表現されています。
ゴム編みの帽子本体は、後ろ側が首を覆うように長めで、前はアビエイター・キャップ(飛行士の帽子)のように上に折り上げられて、帽子の形にメリハリを与えています。
色もオレンジ色の本体に茶色のネップ糸を合わせたところに、素材の持つ厚みを表現しようという工夫が感じられて、とてもいい。
オリジナルの2作目もぜひ、鋭意作っていただきたいと思います。

 

アイコさん(46歳)

アイコさん(46歳)

胸に大きな魚を編み込んだベスト。
魚好きの息子さんが描いた絵を元にしたもので、ディテイルもしっかり再現されています。
お母さんであるアイコさんが語るお話の端々に、息子さんへの愛ある眼差しを感じて、これは一種の「ファン・アート」だなと思いました。
魚の編み込みに、生き生きした親子の語らいの中で生まれるもの特有の、すごくパーソナルで、かつ一回性の火花のようなものが宿っているのを感じます。
今回は棒針編みの作品の募集でしたが、アイコさんからは番外編としてかぎ針編みの「魚型のポーチ」も同梱されていました。
これは釣りをするときの物入れだそうで、小さい釣り師である息子さんがこれを腰につけ、竿を構える姿はさぞ決まっていることだろうと想像します。
魚のニットたち、息子さんが大きくなっても懐かしく見返すでしょうから、ずっと大事に取って置かれますように。

 

kapa830さん(56歳)

kapa830さん(56歳)

愛犬のセーターと、ご自分用のベストをお揃いで編まれたkapa830さん。
犬は人間とプロポーションも、手足の出方も違うので、形を作るのがなかなか難しく、またその分面白くもあったのではと想像します。
二枚を見比べて、犬くんのセーターの方がしっかりと使い込まれ、フェルト化しているのがとてもリアルで、このセーターは相当彼の役に立ったんだなあと、オンライン画面の端っこに映るシェパードくんとセーターを見比べながら、ジーンとした気持ちになりました。
kapa830さんは以前わたしのニットのクラスに出ていらっしゃったので作品をよく覚えているのですが、トラディショナルな模様にご自分の好みを加えながら、すごくクオリティーを感じさせるものを作る方です。
自分にとってのチャレンジを次々に設定する様子が見ていてかっこよく、これからも素晴らしいオリジナルニットを作っていかれることと期待しています。

———–

企画にご参加くださった皆様、三國万里子さん、ありがとうございました。
会期は1月31日(日)まで。ご来場お待ちしております。

*三菱地所アルティアムでは、感染予防・感染症拡大防止のため、対策をおこなっています。こちらを確認のうえご来場ください。みなさまのご協力、よろしくお願いいたします。

【展覧会ページ】
編みものけものみち
三國万里子展

2020/12/19 − 2021/1/31

浅田政志写真展

トーク&サイン会

浅田政志 『家族写真は「 」である。』亜紀書房 (2013年)

浅田政志 『家族写真は「 」である。』亜紀書房 (2013年)

浅田政志が制作について語ります。会場併設ショップで浅田政志の関連書籍お買い上げの方を対象に、サイン会もおこないます。

日時:2月6日
① 10:15〜10:00受付開始
② 11:15〜11:00受付開始  ② 11:45〜11:30受付開始
各回30分程度 各回トーク30分程度
トーク後は、併設ショップで浅田政志の書籍をご購入いただいた方を対象にサイン会をおこないます。サインはお一人1冊まで

完全入替制
会場:三菱地所アルティアムイムズ 8F
定員:各回20名  定員:各回10名 *感染症対策のため着席でおこないます。
料金:無料要展覧会チケット、要事前申込。
申込:アルティアム092-733-2050まで要電話予約。1月16日10:00より受付開始。定員に達し次第、申し込み終了。定員に達したため、申込受付を終了いたしました。
*ご来場の際は、こちらをご確認のうえお越しください。
*緊急事態宣言を受けて感染症対策を強化し、イベント実施概要を変更しています。1/15更新

【展覧会ページ】
浅田政志写真展『私の家族』
2021/2/6 − 3/14

編みものけものみち 三國万里子展

三國万里子があなたのニットと対話する会②

第2回は「パッチワーク系」。当選者は、COMOさん、ペリコさん、heavymoonさんです。青字は三國万里子さんからのコメントです。

COMOさん(44歳)

COMOさん(44歳)

バブルステッチという丸い凹凸模様でストールを編まれたCOMOさん。
幅広で大判のストールを、とても細い糸で、それも引き上げ編みを駆使した柄で編むというのはなかなか大変なことです。
でもそれを敢えてするところにニッターの個性や自由があるのだとも思います。
編み地は所々で色を変えたりラメ糸を入れながら、繊細なグラデーションを作り出していて、眺めているとCOMOさんの語りを聞いているよう。
このストールは両端に大きな編み出しボブル柄のポケットがついていて、半折りにして首から下げ、手をポケットに入れる仕様になっているのですが、実際巻くと見た目よりずっと軽いことに驚きました。
機械編みのような緻密さがありながら、触れると手編みであることがしっかり伝わるニットでした。

 

ペリコさん(36歳)

ペリコさん(36歳)

Jamieson’sの糸二本どりでカラフルな半袖プルオーバーを編まれたペリコさん。
使っているレース模様はいわゆるfeather(鳥の羽)パターンというシェットランドレースに多く見られるもので、シェットランドの糸がシェットランドの模様を引き寄せた感がありますね。
横方向に色が変わっていくので、継ぎ目はどうしていらっしゃるんだろうと思ったら、糸を絡ませて編み目に穴があかない工夫が施されていました。
下から上に向けてちょうどよく減らし目しながら形を整え、レースのスカラップで縁の曲線を作り、ウエアとしてまとめ上げているところに、ペリコさんの編みもの歴5年の実りを見る気持ちがします。
何よりこの色の取り合わせがすごくかわいらしくて、ペリコさんの人柄を感じさせます。

 

heavymoonさん(57歳)

heavymoonさん(57歳)

このショールを拝見してまず思い浮かべたのが、絵本の『ぞうのエルマー』でした。
なんと楽しい色使いでしょう。
余り糸を活用するために作られたとのことですが、今まで作った作品から少しずつ集められた色ですから、heavymoonさんの好みがどの色にも行き渡っていて、それでこんなにたくさんの色を使いながら調和しているのだろうと思います。
作る工程をお聞きしたところ、「つぎはぎしながら次はこんな色が来たらいいんじゃないかと、編み地を足していきました」と。
「思いつき」だから「重い月」なんですと笑いながらおっしゃっていたheavymoonさん。
物語を感じるような色の連なりになっているのは、次はどうなるの、というワクワクが作品に表れているからなんだと思います。
パッチワークの編み地はダブルになっていて、2枚がずれないようにカラフルなボタンホールステッチが施されているのも、お人柄を感じさせて素敵です。

次回に続きます。
第一回目はこちらから。

【展覧会ページ】
編みものけものみち
三國万里子展

2020/12/19 − 2021/1/31

編みものけものみち 三國万里子展

三國万里子があなたのニットと対話する会①

当初、アピールポイントをふまえて、三國万里子さんが当選者のニットを見て感じたことをこのウェブサイトでお伝えする予定でしたが、「ニット作品を作った人に直接話を聞いてみたい」ということで、急遽当選した方々とオンライン・ミーティングを開きました。

「作風」の先に行くためには、同じようなことをしている人がいるということを知って、じゃあ自分の個性って何か、ということをさらに深めていくことが大事じゃないかと思います。
という三國さんの言葉を受けて、
「がっつりグループ」
「パッチワーク系」
「ほっこり系」
と3つのグループに分けて、各3名の当選者と三國さんとでお話いただきました。

普段繋がるはずのない人がオンラインで繋がり、「編みもの」という共通話題で盛り上がった楽しい時間でした。直接伺ったお話や、実際に三國さんがニット作品を着てみて気づいたことなども含め、三國さんがコメントを書きました。当選者のニット作品の写真とあわせて、お楽しみください。

第一回目は「がっつりグループ」。たくさんの作品をご応募くださったknitterlandさん、mizuseaさん、シガールさんの3名です。青字は三國万里子さんからのコメントです。

knitterlandさん(40歳)

knitterlandさん(40歳)

今回最もたくさん作品を見せてくださったknitterlandさん。
オリジナルを作り出すということへのためらいがなく、「こんなのあったらかわいいんじゃない」というアイディアも、きっと自然に湧いてくるのだろうな、とお見受けしました。
オリジナルづくりには「産みの苦しみ」というのがつきものだと思うのですが、彼女は苦しみを楽しみに変えてしまうのかもしれない。
作品をよく見ると、普通ならありえないくらい面倒と思う技法を真正面から取り入れながらのびのびとまとめ上げていて、作ることの筋力を感じます。
色使いにしっかりとした好みとセンスがあり、カラフルな柄が饒舌におしゃべりするようなニットたちでもあります。
サメのセーターとミトンがわたしはすごく好きです。

 

 

mizuseaさん(45歳)

mizuseaさん(45歳)

抑制の効いたロマンティックさを感じさせるmizuseaさんのセーター。
最大の特色は色の使い方です。
ヨークセーターはモノトーンの中に差し色を一つ入れて、グラデーションのセーターは段染め糸を使うのではなく、色の移り変わりを見ながら糸を変えて、自然にトーンを変化させています。
ヨークセーターを編むおもしろさについて、「袖と身頃を合わせた後で、ヨークの柄を編みながらぐーんと減らしていくところが楽しい」と、夢を見るような表情でおっしゃっていて、彼女が感じているスリルが伝わってくるようでした。
セーターの気配りの行き届いた柄行きに、mizuseaさんの、数学的で構築的な美しさへの興味を感じて、しみじみいいなあと思います。

 

 

シガールさん(41歳)

シガールさん(41歳)

作品3点を拝見して、シガールさんはおしゃれでファッションが好きな方なんだろうなぁと思いました。
夢のあるアイディアを盛り込みながら、着た時の体の収まり方がすごく良くて、人を引き立てる。
それは手編みのニットではなかなか難しい到達点だと思います。
都会的な「抜け」があるおかげで、これと何を組み合わせようか、というイマジネーションを広げてくれるところも素晴らしい。
中でも氷柱をイメージしたというスカートは、テクスチャー柄の伸び縮みの性質をしっかり理解して使っていてシルエットがとても美しく、見ていてとても気持ちがいい。
シガールさんがどんなコーディネートでこのスカートをお召しになるのか見てみたいな、と思いました。

次回に続きます。

【展覧会ページ】
編みものけものみち
三國万里子展

2020/12/19 − 2021/1/31

編みものけものみち 三國万里子展

三國万里子があなたのニットと対話する会 結果発表!

三國万里子があなたのニットと対話する会」にたくさんのご応募を、誠にありがとうございました。
当選者は、以下9名です。
アイコ、osato、kapa830、COMO、シガール、knitterland、heavymoon、ペリコ、mizusea
(敬称略、五十音順)

残念ながら今回落選してしまった方々も、ご応募ありがとうございました。
三國万里子さんからのメッセージです。
すべての作品を興味深く拝見しました。
作品がつまらないとか、下手だとかいうことではまったくありません。
今回話題にしようと思ったことと、図らずも合わなかっただけなのです。

三國万里子 写真:長野陽一

三國万里子 写真:長野陽一

自分なりのニットを楽しんで編んでいる方々がたくさんいることをうれしく思いました。ご参加ありがとうございました。

次回より3回に分けて、当選者のニット作品と三國万里子さんのコメントをご紹介します。

【展覧会ページ】
編みものけものみち
三國万里子展

2020/12/19 − 2021/1/31

jikijiki展 料理家 広沢京子 食のつながり▷食のひらめき

感想帳より

会場に自由にコメントをお書きいただける感想帳を設置しており、日々本展への感想をいただいています。そこからいくつかご紹介します。

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・食に対しての向き合い方がとても素敵だと思いました。日々感謝して食事したいと思いました。

・食の大切さを改めて教えていただきありがとうございました。丁寧に作られるお料理は、とってもきれいです。

・同じく東京から福岡に越してきて、九州の大地の底力に驚いています。素材そのものの美味しさに胃袋をわしづかみされています。本当に楽しく美味しく面白い企画展でした。

・同じ食に携わっている者として刺激を受け、また頑張ろう!と思えました。

・とても素敵な内容で感動しました。私もお料理、マイペースに楽しみたいです。何回もおじゃまします!

・どれもこれも大好きな空間でした。生産者の方々が1つ1つ大切にされていることが分かってとても良かったです。友達を連れてまた来たいです。

・広沢さんの世界をのぞき見させてもらったようで、わくわくしました。お家に帰ってごはん作ろう!

・美味しいご飯ができる理由がぎゅっとつまっていてわくわくしました。

・食べること、作ることの楽しさや幸福感をたくさん感じられる展示でした。

・これからも色々な人や物を食でつなげてください!

・生産者さんの素敵な表情、広沢さんの料理されている時の優しい手、人の手が加わるってすごい力だなと思いました。

 

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食べること、料理をすること、素材や道具、「食」について、広沢京子さんの活動に共感したり、新たな気づきを持ったりする来場者の方が多いのが印象的です。

会期は残り10日ほど。ご来場お待ちしております。

【展覧会ページ】
jikijiki展
料理家 広沢京子 食のつながり▷食のひらめき

2020/10/3 − 11/1

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