鹿児島睦の図案展

ライブペインティング レポート

1月29日に行われた鹿児島睦さんのライブペインティングの様子をお届けします!たくさんの方にお集まりいただき、ペインティングが始まる頃には会場の後ろまで列ができました。
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本展設営時、「ZUAN」のアルファベットの中にピンクの塗料で植物のシルエットを描かれていた鹿児島さん。

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このピンクのシルエットの上に、この日は白の塗料で植物の細部を描き込んでいきます。たくさんのお客様が見守る中、下書きなしでどんどん描き進める鹿児島さん。時々、少し離れたところから眺めたり、高いところは台に上がったりしながら、花びらや葉脈となる線を引いていきます。

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当日はTVの取材カメラも入り、鹿児島さんがペイントする様子を携帯やカメラで皆さま撮影されていました。

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もくもくと描き進められ、予定通り1時間弱で完成しました!

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完成後、鹿児島さんにご挨拶いただきました。
(以下はペインティング後のトークを一部抜粋・編集したものです。)

(鹿児島さん)東京で個展をしていて、会場で器を販売していると器の数が後半になると少なくなってきてしまうんですね。そうなると、後からいらしたお客様がご覧になるものがないというのが非常に切ないところでございまして。10年くらい前、今回の展示でも企画で大変素晴らしい力を発揮してくださったビオトープの築地さんに、「会場に後から来てくださった方たちも楽しめるように、フォトブースを作りましょう」と提案していただいて、壁に絵を描かせていただいたのがライブペインティングの始まりなんですね。今ではこうやって描かせていただくことが目的になってきているようなところもありますが、基本的には来ていただいた方に楽しんでいただくことが一番なのでこうして今回も描かせていただきました。

同時開催の太宰府天満宮宝物殿では造形展ということで、梅の木と花の造形を作らせていただいています。この「ZUAN」の文字の中にピンクのシルエットを描きましたが、太宰府の展示物の梅の花の塗料なんですね。主に太宰府で活動されているアートボランティア「NPO法人太宰府アートのたね」の方たちが梅の花を塗ってくださって。設営時に先に太宰府の会場に参りまして、そのときに「ZUAN」の中に何かシルエットを描いていかないといけないんだけど、色をどうしようとお話していた時に、太宰府天満宮様の学芸員のアンダーソンさんが「ピンクの塗料がいっぱい余ってますよ」とおっしゃられて。ネイビーとかグレーとか地味な感じの色にしようと思っていたんですけども、意味としても天満宮様で使わせていただいたピンクの絵の具を使うのが一番だと思いまして、今回ピンク色を使わせていただきました。
今日はちょっと微妙な天気で他のイベントもある中、おじさんがこうして絵を描く空間に来ていただいて本当にありがとうございました。

ライブペインティング終了後は、『鹿児島睦の器の本』、『なにのせる?』、『Makoto Kagoshima Ceramics』の3冊が同時期発売となったことを記念して、サイン会を行いました。こちらにも大変多くの方にお並びいただき、大盛況となりました。

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こちらの新刊3冊は最終日3/12まで併設ショップドットジーでもお取り扱いしておりますので、ぜひお手に取ってご覧くださいね。

 

【展覧会ページ】
鹿児島睦の図案展
Makoto Kagoshima ZUAN Exhibition

2017/1/28 − 3/12

クエイ兄弟―ファントム・ミュージアム―

特別上映会

本展では触れられなかったCMの映像作品を厳選してご紹介する特別上映会。また、ダンスする様子がユーモラスな映像作品『デュエット』も上映します。

日時     4月9日、4月29日土・祝、5月4日木・祝
各日18:30〜上映時間:約30分

ブルーノ・シュルツ 砂時計サナトリウム イギリス 2006年 デジタル・ヴィデオ モノクロ
バドワ イギリス 1988年 35mm カラー 1分
ワンダーウッド イギリス 2010年 デジタル・ヴィデオ カラー 3分
デュエット イギリス 1999年 35mm カラー 18分

会場    三菱地所アルティアム内
申込    申込不要、要展覧会チケット

配給:British Film Institute 上映協力:IMAGICA TV

【展覧会ページ】
クエイ兄弟 ―ファントム・ミュージアム―
2017/3/25 − 5/7

クエイ兄弟―ファントム・ミュージアム―

クエイ兄弟の映像作品 上映会

『ギルガメッシュ叙事詩を大幅に偽装して縮小した、ハナー・ルウスのちょっとした歌、またはこの名付け難い小さなほうき』イギリス 1985年 16mm カラー 11分

『ギルガメッシュ叙事詩を大幅に偽装して縮小した、ハナー・ルウスのちょっとした歌、またはこの名付け難い小さなほうき』イギリス 1985年 16mm カラー 11分

人気の高い代表作を交えた映像作品の上映会をアルティアム会場内でおこないます。日によって上映プログラムが異なりますのでお気をつけください。

Aプログラム 各日1830上映時間:58
日時    3月26日、4月2日、4月15日、4月22日、4月30日、5月5日金・祝、5月7日
イーゴリ―パリでプレイエルが仕事場を提供していた頃1920-1929 イギリス 1982年 16mm カラー 26分
ギルガメッシュ叙事詩を大幅に偽装して縮小した、ハナー・ルウスのちょっとした歌、またはこの名付け難い小さなほうき イギリス 1985年 16mm カラー 11分
ストリート・オブ・クロコダイル イギリス 1986年 35mm カラー 21分

Bプログラム   各日1830上映時間:54
日時    4月1日、4月8日、4月16日、4月23日、5月3日水・祝、5月6日
ヤン・シュヴァンクマイエルの部屋 イギリス 1984年 16mm カラー 14分
失われた解剖模型のリハーサル イギリス 1988年 35mm モノクロ 14分
人為的な透視図法、またはアナモルフォーシス イギリス 1991年 35mm カラー 14分
ファントム・ミュージアム―ヘンリー・ウェルカム卿の医学コレクション保管庫への気儘な侵入 イギリス 2003年 35mm カラー 12分

会場   三菱地所アルティアム内
申込   申込不要、要展覧会チケット

配給:British Film Institute 上映協力:IMAGICA TV

【展覧会ページ】
クエイ兄弟 ―ファントム・ミュージアム―
2017/3/25 − 5/7

クエイ兄弟―ファントム・ミュージアム―

オープニングイベント 上映会 & 講演会映像作家クエイ兄弟の今昔

『ヤン・シュヴァンクマイエルの部屋』1984年 16mmカラー 14分

『ヤン・シュヴァンクマイエルの部屋』1984年 16mmカラー 14分

東欧のアートを専門に、長年にわたり研究を続ける籾山 昌夫氏によるトークとクエイ兄弟の代表作による上映会をおこないます。トークでは2000年代の作品を交えながら、初期から現在までの作品の魅力と変遷をお楽しみ頂けます。

日時  3月25日 14:00〜140分程度 | 上映:約45分/休憩15分/講演:約80分
会場  セミナールームAイムズ10F
話し手 籾山 昌夫神奈川県立近代美術館  主任学芸員
参加料 500円
定員  50名自由席・先着順
申込  要電話予約 ※3月6日より受付開始
三菱地所アルティアム092-733-2050

配給:British Film Institute 上映協力:IMAGICA TV

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クエイ兄弟 ―ファントム・ミュージアム―
2017/3/25 − 5/7

鹿児島睦の図案展

オープニングレセプション レポート

1/28(土)に鹿児島睦さんをお迎えし開催したオープニングレセプションの様子をお届けします!会場が埋まるほどたくさんのお客様にご来場いただきました。ありがとうございました。
(以下はオープニングレセプションでのトークを一部抜粋・編集したものです。)

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(ディレクター・笠井)本日は、鹿児島睦展オープニングレセプションにお越しいただき、ありがとうございます。本日よりここ三菱地所アルティアムでは「鹿児島睦の図案展」、そして太宰府天満宮宝物殿では「鹿児島睦の造形展」が始まりました。たくさんの方に来ていただきまして、大変うれしく思っております。それでは、鹿児島睦さんよりご挨拶いただきたいと思います。

(鹿児島睦さん)今日はこんなにたくさんの皆様に足をお運びいただき、本当にありがとうございます。お天気が心配でしたが、とても暖かくいいお天気となり、皆さんのお力かなと思い感謝しています。笠井さんからもお伝えいただきましたが、アルティアムで図案展、そして太宰府天満宮様では造形展が始まりました。太宰府では立体の造形を作って展示させていただいております。両会場とも皆さんで色々なところで写真を撮ってSNSにアップしたり、友だち同士で見せ合ったり、楽しく使っていただければと思っています。今回、たくさん展示をさせていただいておりますが、様々な企業、団体、メーカーさんと多くのところで、こんなに様々な仕事をさせていただいたことを改めて拝見しました。私はただの陶芸家ですが、こうして多くの方たちに楽しんでいただけて、本当に嬉しく思っております。

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展示しているプロダクトは、いろんな国のいろんな方たちと様々な取り組みをさせていただき一緒に作っています。楽しい出会いから、本当にすてきなものをたくさん作っていただきました。

フォトブースもありまして、皆さんパネルの前に立って、写真を撮って楽しんでください。頭の上に鳥を乗せているように撮ったり、木を握っているように撮ったりするのも楽しいので、ぜひ遊んでください。

一番最後に、お干菓子ですね。これは今回のスペシャルなアイテムです。皆さんご存知、福岡の和菓子屋さん鈴懸さんが特別に作ってくださいました。スパイスやハーブを使ったとても美味しい干菓子を作っていただいています。お茶だけでなく、シャンパンやワインにも合うように作っていただいています。ぜひ皆さん味わっていただければなと思います。(※お干菓子は太宰府天満宮にて販売しております。)

今日は本当に皆さんどうもありがとうございました。ゆっくり楽しんでください。写真撮って拡散してください。ありがとうございました。

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ご挨拶後も会場はたくさんの人で賑わいました。

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会場内のフォトブースにて、お客さまに気さくに応じる鹿児島さん。

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ご来場の際は、携帯やカメラで写真を撮ってお楽しみください♪

会期は3/12(日)まで!翌日1/29に行われたイベントのレポートも後日公開予定です!お楽しみに!

 

 

【展覧会ページ】
鹿児島睦の図案展
Makoto Kagoshima ZUAN Exhibition

2017/1/28 − 3/12

岡崎京子展

今日マチ子が語る岡崎京子マンガの魅力 レポート2

マンガ家の今日マチ子さんと、本展を企画した世田谷文学館学芸員の庭山貴裕さんのトークレポート第二回目です。第一回目はこちらからお読みください。

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(庭山貴裕さん/以下略)年代順にお話を進めていくと、岡崎京子さんは1985年に『バージン』という単行本を出されて、その後、『セカンドバージン』や『ボーイフレンドisベター』、『退屈が大好き』などの短編集や長編を発表されます。そして一つ転機になったと思われるのが『pink』という作品ですね。これまでにない強いストーリーラインを持った長編を描かれて、お話としてはユミコという女性が昼間は会社員、夜はホテトル嬢として働いて、自分の部屋ではワニを飼っているという設定の作品です。この『pink』について今日さんの印象はいかがですか。

(今日マチ子さん/以下略)オチを言っちゃっても良いか分からないんですけど、ワニの使い方が非常に秀逸で、そこに全てが入ってると言っても過言ではないと思うんですよね。

(庭山)ワニの使い方というと?

(今日)物語の中で「ペット、生き物」と「物」の間を反転する時があるじゃないですか。それがすごく岡崎京子さんの新しい表現というか、時代的に変わったと思わせるものだと思うんです。それまでの80〜90年代の明るい作品から、何か変わったなと思わせるような作品だったと思いますね。

(庭山)『pink』は、89年の作品で、歴史的にはいろんなことが起きた年ですよね。『pink』を読むと、私は今日さんの作品にもつながるものを感じたりします。『cocoon』も『アノネ、』も、言葉にすると言い尽くせないですが、何か主人公が自分にとって大事なものを守っているとか、周囲から守られているという状況が浮かんできます。『cocoon』の主人公のサンが、他の登場人物やいろいろなものに庇護されているということや、『アノネ、』で花子が自分の日記を大切に守っているということ。いっぽう『pink』のユミちゃんが昼も夜も働いて餌をあげているワニは、ひとつには消費社会を象徴しているのだと思いますが、それを彼女が大切に守っているという側面もあります。『リバーズ・エッジ』でも、死体を山田くんや吉川こずえちゃんがある種懸命に守ろうとしている。今日さんは、そういう主題についてはいかがですか。

(今日)岡崎さんの作品は、普段明るい女の子だけれども、ちゃんとその女の子の「弱さ」を描いているところが、みんなの共感を得るところなのかなと思うんですよね。ワニについての弱みとか。結構、岡崎京子作品の女の子って普段は悩みがないような明るい感じで描かれてるんですけど、あるところで急にガクッと深みに落ちるシーンが多いなと思うんです。「この子は実はものすごい何かを抱えてるのではないか」ということを描くのがすごく上手というか。最初から「この子は悩みがあります」みたいな感じで始まるんじゃなくて「何もないよ」みたいなふうに物語が進んでいるのに、あるところでハッと転換するっていうのが、すごく鮮やかだなというふうに思うんです。

(庭山)『pink』でも突然ユミコが発作に襲われるようにしてぺたんと座り込んでしまう、そこで闇の部分というか、この子は何かを抱えてるんだなということが伝わってきます。何かを大切に守るということでいうと、今日さんの場合は『cocoon』であれば「繭」みたいなもの。『アノネ、』でいえば日記や角砂糖のイメージみたいなものがありますが、一方で岡崎作品では、意味がわからない不気味なもの、社会にとってノイズのようなものを登場人物が守っているみたいな独特の味があって、その辺りがまた違うところだなと思いますが。

(今日)モチーフの違いというか。でも共通するのは、「弱さ」と「守らなくてはと思い続けている女の子」というのは似てるのかなと思うんです。

(庭山)今日さんはどんなふうに「少女性」を捉えて作品を描いていらっしゃいますか。

(今日)少女にこだわっているというよりは、あるひとりの主人公の物語ですね。誰でも自分の人生を邪魔されたくないじゃないですか。私はやりたいようにやりたい、それを戦争や他人からダメにされたくないという、そういうわがままな思いを「少女」なり「女性」なりが自分なりに続けようとしているというのをずっと描いているつもりです。

(庭山)岡崎さんと今日さんの描く女性像との違いを、ご自身ではどんなふうに感じますか。

(今日)私は本当にただのファンなので、自分と比べてどうこうというわけでは全然ないんですけどね。ただ、やっぱり岡崎さんのマンガは、どこか完璧な女の子じゃない、ある意味すごく愚かな女の子しか出てこないですよね。それが自分の作品でもそうなのかなと。やっぱり主人公とか女の子って本当に愚かしいし、でもその中で自分の世界を守ろうと足掻いているというところは似ているのかなと思います。

(庭山)岡崎作品には、とても魅力的なキャラクターがたくさんいます。東京の会場の出口に岡崎さんにメッセージを書くコーナーを設けたのですが、その中ですごく多かったのが、岡崎作品の登場人物を自分の人生のモデルにしていますというコメントでした。例えば、『東京ガールズブラボー』の主人公サカエちゃんに影響されて地方から出てきましたとか、『pink』を理解できないような男とは付き合えないとか、『ヘルタースケルター』のりりこがとても好きで、娘にりりこと名前を付けましたとあって、その隣にりりこちゃんが絵を描いていたりとか(笑)。男性ファンからすると、岡崎作品はキャラクターの魅力とは別のところですごいのだと思っていたのですが、岡崎さんの生み出したキャラクターって本当に女性の読者の中に息づいているんだなというのは驚きでした。今日さんは、岡崎作品の中で好きなキャラクターはいらっしゃいますか。

『リバーズ・エッジ』/宝島社 © 岡崎京子

『リバーズ・エッジ』/宝島社
© 岡崎京子

(今日)私はやっぱり『リバーズ・エッジ』のハルナちゃんが好きですね。ハルナちゃんは、やっぱり一番普通で、キャラクターとして薄い感じなんですよね。高校の頃も私があの世界にいたら、ああいう立ち位置しか取れないだろうなと重ね合わせて読んでいました。

(庭山)最終的にハルナちゃんが生き延びますよね。

(今日)そうですね。一番普通だし、特に何もないけれども、生き延びていくっていうところに当時共感したというか。岡崎作品ってすごく可愛い子とかモデルの子とか出てくるんですけど、そうでもない普通の女子高生という役どころがすごく良かったんですよね。

(庭山)透明な存在ですよね。

(今日)俯瞰的にいつも引いたところから状況を見ているっていうような。

(庭山)『リバーズ・エッジ』で後半にカタストロフというか、人が亡くなるような出来事が起こりますよね。観音崎くんが女性を絞め殺しかけたり、田島カンナがハルナの家に火をつけて自分が焼け死んだり、同級生のお姉さんが家に引きこもっていて、妹を切りつけたりとか。何かに執着している人間は破局を迎えるんだけれども、ハルナは透明な存在でいろんな人の存在を受け流しつつ、最後まで生き延びていく…そういう感じですよね。

(今日)他のキャラクターはキャラクターとしては好きなんですけど、岡崎作品の中で共感できるのは、やっぱりハルナちゃんですね。

(庭山)『cocoon』にも通じるものを感じますが。

(今日)そうですね。

(庭山)今日さんは作品を作る上で、登場人物を造形することと、ひとつの大きなストーリーラインを作ることは、どんな関係や比重があるんですか。

(今日)それは作品によりけりで、すごく奇妙な主人公の話となると、キャラクターを強くしなきゃいけないですし、ただ異常な状況下にあるというふうに舞台設定が決められているならば、その中に異常な主人公を置くよりは普通の人が翻弄される方が私は描きやすかったりしますね。

(庭山)ミドリさん』とかとても魅力的なキャラクターが配置されている作品もありますよね。

(今日)基本、普通の人が多いような気がするんですけど。

(庭山)岡崎さんのような強烈なキャラクターを作りたいとかは?

(今日)本当は作りたいんですけど、自分が薄い人間だからかだんだん薄くなってしまうというか、これからはもっと気合を入れてキャラクターを作ろうと思います(笑)。

 

『リバーズ・エッジ』/宝島社 © 岡崎京子

『リバーズ・エッジ』/宝島社
© 岡崎京子

(庭山)先ほど一番好きな作品は『リバーズ・エッジ』とおっしゃっていましたが、改めてお好きなシーンや理由はどんなところでしょうか。

(今日)当時読んでいたのが『リバーズ・エッジ』で、読んだときに主人公の彼らと同じような年齢だったっていうことが大きいですね。あとは「河」が好きだったので、河原が舞台っていうところにものすごく刺さりました。

(庭山)今日さんのいろいろな作品にも河が出てきますよね。

(今日)私の作品ではただ水辺のモチーフなんですけど、『リバーズ・エッジ』では、河はすごく不思議な場所で、誰のものでもない対象として描かれている。誰かの管理はあるんですけど、一種自由な場所で、でもそれは町の一部でもあるし、外側でもある。非常に不思議ないわゆる38度線的な場所だと私は思ってるんです。そこで展開される少年少女の話っていうのが、都市型のファンタジーみたいで、すごく好きだったんですよね。

(庭山)『リバーズ・エッジ』の「エッジ」は淵であり、「境界」ですね。

(今日)結局高校生って、自由と言われてるけど、自由じゃない。大人の管理している塾だったり、学校だったり、進路だったり、その中で動いてるだけで、別に大して自由じゃないなと思ってたところに、緩衝地帯みたいな河がパンっと入ってきたので、それがすごく当時の自分にとっては気持ち良かったというか、「そうか自由な場所もあるんだ」というふうに思ったんですよ。管理されているんだけど、でも普段よりは自由に動き回れる場所が与えられている場所ですね。

(庭山)避難所、逃げ場所みたいな。

(今日)避難所でもありつつ、暗部を展開できる場所と言えるかもしれませんね。

(庭山)『リバーズ・エッジ』以外に、岡崎作品で魅力的なキャラクターで、吉川こずえがいますよね。吉川こずえについてはどう思いますか?

(今日)そうですね。非常に岡崎作品的なキャラクターだし、当時私のクラスに本当に吉川こずえに似てる、読者モデルをやってる子がいたんですよ。現実の人が描かれているような、マンガと現実の境がよく分からなくなるような、そんな感じでしたね。読んだときに。

(庭山)吉川こずえは、『ヘルタースケルター』にも出てくるわけですけど、岡崎作品が今読んでもかっこいいと思える重要な部分って吉川こずえの造形にあるんじゃんないかと思うことがあります。

(今日)ショートカットで、すごいかっこいいなぁって思っていましたね。

(庭山)主人公と対比される存在で、そこがすごく面白いなと思うんですよね。『リバーズ・エッジ』では、河原で穴を掘りながら、世の中きれいぶってるけどざけんじゃねぇよってすごいセリフを吐いたりして、クラスメイトたちを相対化する虚無的な存在。『ヘルタースケルター』だと、りりこと対比される存在ですよね。りりこが語る「忘れられるのって死んでるのと同じよね。本当に死ぬことも怖いけど、忘れられることも恐ろしい」という印象的なセリフがありますけど、りりこの存在を象徴しているそのセリフに対比されるのが吉川こずえで「私は今ちやほやされるけれども、早く忘れられてほしい。その方が私は楽しみだ」と語る。「忘れられているもの」や「忘れられてしまう」ことの怖さということは、今日さんの作品でも感じることなのですが、何か『ヘルタースケルター』を読んで感じることはありますか。

(今日)りりこの焦りみたいなものって、今のSNSで必死で「いいね」とか「お気に入り」とかフォロワーが欲しいみたいな、そういうふうに焦ってしまう人の感情とすごく通じるなと読み返すたびに思うんですよね。そこにしか自分の生きてる場所はないように思い込んで、必死にすがりつくっていうような状況ですね。だから今もそういう意味で、普遍的に読み継がれているんじゃないかなとも思ったりしますね。

(庭山)忘れられることとしての死、ということを岡崎さんはいろんなところで描いていらっしゃって、雑誌の「ユリイカ」に寄せた文章でも萩尾望都の『トーマの心臓』を引きながら、「死には二種類ある。肉体としての死と、忘れさられることとしての死、と」ということを書いています。岡崎さんにとって、とても持続的なテーマだったのかなと思います。

(今日)やっぱりマンガ家っていう職業自体が人気商売というか、そういう部分があるので、ある程度、例えば80〜90年代を体現した存在であるほど、2010年代になるとその時代の人みたいに思われて、どんどん時代の奥に押しやられていくっていうことはあるのかもしれないですね。もしかしたら、岡崎さんはそういうことをうっすら自身が感じ取っていた部分があるんじゃないかなとは思ったりはします。

(庭山)それは職業マンガ家として、今日さんも感じられるところでもありますか。

(今日)業界でよく言われるのは、ものすごいビッグヒットを出してしまうと、長続きしづらくなるっていうのは若干言われることであって、別に誰かのことを言っているとか、自分がそうであるとかそういう意味ではないんですけども、やっぱりインパクトが強くなればなる分だけ、なかなかその時代から抜けられなくなるっていうふうには言われますけどね。

(庭山)そういうところでも『ヘルタースケルター』は、とても普遍的なことを描いているのではないかと思いますね。

最後に庭山さんより東京会場で寄せられた感想もご紹介頂きました。皆さんの思いが詰まったもので、なんと全部で2,000もの感想が集まったそうです。

(庭山)世田谷の会期終了後に来場者からのメッセージを岡崎京子さんにお届けしましたが、大変喜んでおられたようです。これは時代の回顧展ではないので、岡崎さんが来場者に宛てた現在のメッセージを受けて、皆さんも手紙を書くということが大事な展覧会の一部だと思っています。福岡会場での感想も楽しみにしていらっしゃると思うので、ぜひメッセージをお寄せいただきたいなと思います。展覧会では、なかなか岡崎作品の全てを網羅して紹介するなどということはできないですし、これによってなにかかりそめの全体像を与えてしまうかもしれないということは怖いことでもありました。岡崎作品の魅力はこれに尽きるものではないので、ぜひ展覧会をご覧になった後、また、自分なりの感じ方で改めて作品に出会って、その魅力を他の方達にも伝えて欲しいなと思います。こんな感じでしたが、今日さんいかがでしたか。

(今日)岡崎京子さんってやっぱりファンの方の思い入れが非常に強いというか、そういう独特な作家さんだと思います。ここまでマンガ家さん本人に思い入れがあるって、なかなかないと思うんですよね。作家っていうだけではなくて、その時代を体現した人だったんだなと思います。

岡崎さんと今日さんの作品の魅力を知ることのできる、大変充実のトークでした。トーク終了後は今日さんの九州で初となるサイン会も開催し、こちらもとても盛況でした。ご参加頂いた皆さま、誠にありがとうございました!展覧会は1月22日(日)まで開催しております。この機会にぜひご覧ください。

【展覧会ページ】
岡崎京子展
戦場のガールズ・ライフ

2016/12/3 − 2017/1/22

岡崎京子展

今日マチ子が語る岡崎京子マンガの魅力 レポート1

好評開催中の「岡崎京子展 戦場のガールズ・ライフ」。初日12月3日(土)には人気マンガ家の今日マチ子さんをお招きしてトークイベントを行いました。聞き手は、世田谷文学館本展企画学芸員の庭山貴裕さんに登壇頂きました。本展への思いや岡崎京子さんの作品を語る、大変貴重なトークです。全2回に分けてご紹介いたします。(以下はトークを一部抜粋・編集したものです)

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(ディレクター・鈴田)本日はお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。本日からアルティアムで岡崎京子展が始まりました。本展は世田谷文学館で2015年に開催され、九州では初の開催となります。この度は、展覧会の主役である岡崎京子さんを語る場を設けたいと思い、世田谷文学館本展企画学芸員である庭山貴裕さんとマンガ家の今日マチ子さんにお越しいただきました。

(庭山貴裕さん/以下略)「岡崎京子展 戦場のガールズ・ライフ」が東京の世田谷で開催されたのはもう2年近く前になりますが、その企画や構成などをしていた者です。今日さんには本当にお忙しい中いらしてくださって、ありがとうございます。本展で今日さんには、カタログに素敵なトリビュート作品「リバーズ・エッジ2015」を描いていただいたり、東京の会場ではギャラリートークもしていただきました。福岡での展示の感想はいかがでしたか。

(今日マチ子さん/以下略)岡崎京子さんは純粋にファンというか、10代の頃に見ていた絵柄なので、見るたびにあの時の自由な気持ちが湧き上がってきます。マンガ家としてというよりは、ただひとりの10代の人間として見てしまうというところがありますね。

(庭山)東京でもそういった感想がすごく多くて、皆さんの記憶や思いが集まる場所のような感じがあったかもしれません。今日さんは、夏に伊丹市立美術館で開催された時も関連イベントに登壇されていましたし、今回もトークにご出演されることになったわけです。関連企画は各地の学芸員が独自に企画しているので、今、岡崎京子さんを語っていただくならこの人と、今日さんの名前が必ず挙がるのはすごいことですよね。

(今日)非常に光栄というよりは、私はただのファンというか、ファンにしてもディープなファンには怒られそうなくらいなんですけど、本当に岡崎京子さんを好きでよかったなと思いますね。関連イベントに呼んでいただいて、私なんかで良いんでしょうかというところですね。

(庭山)岡崎さんのコミックは普通より少し大きなA5サイズのものが多いですが、今日さんもそうしたコミックの世界でたくさんアーティスティックな作品を描かれていて。かつお二人ともマンガ雑誌以外にもいろんな媒体で、ジャンルを越境するようなお仕事をされている。ひとまずはそんなところで、お二人が重なって見えるのかなと思います。ただ、お二人にはそれ以上の共通項があるのではないかと思っていて、今日はそのあたりも垣間見えるお話になればと思います。
まず、お二人とも読者に長く読み継がれているという点が共通しているなと思うんです。今日さんの『センネン画報』や『cocoon』は、ずっと版を重ねられていますよね。

(今日)重版をされたからといって読まれているというわけでもないんですけど、いわゆるサブカル系のマンガにしては非常によく出ている方だとは思います。

(庭山)『センネン画報』はもう10年以上前になりますか?

(今日)2008年の初頭に出版されていて、でも描いてる期間を合わせると10年以上前なんです。

(庭山)少し前の作品が新しい読者に読まれて、感想や反応が届くことで感じることはありますか。

(今日)特に『センネン画報』は私にとっては処女作というか、描きたいというエネルギーをそのままぶつけていたような作品集なので、そういう力が若い人たちにも通じるのかなと思っています。それと、結構前の本になってしまうので「初恋の人にもらったけど、その人とは別れてしまって、でも本だけは読み継いでいます」という感想もありました(笑)。

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(庭山)そうやっていろんな人びとの思い出の本になっていくんですね。今日さんと違って、岡崎さんの場合は残念ながら多くの作品が書店で手に入る状況ではなくて、時々ネットですごい高値がついていたりもします。岡崎作品のファン層はかつて読んだ30~40代位の女性が多いと思うので、来場者もそういう方で占められるのかなと思っていたんですが、東京で展覧会の蓋を開けてみると60代以上の方も沢山いらしていましたし、10〜20代の若い方が思いつめたように原画を見つめているのを会場でよく見かけたりして、岡崎作品は世代を超えるのだなと嬉しかったですね。そういえば余談ですが、今日さんにギャラリートークをしていただいた時に、70才位かなという女性の参加者がいて、この方も読者なのかなと思ったら女優の京マチ子さんの話が聴けると思って来た方でした…(笑)。でも楽しんで帰られたようだし、その方は例外としても、幅広い層の方が来ていました。
さて、お二人のデビューについていうと、マンガ雑誌で受賞してという通常のデビューの仕方とは違う形で人気を博していかれたのも少し共通しています。岡崎さんが最初に注目されたのは、全頁が一般読者からの投稿で埋まっている「ポンプ」という雑誌で、そこに岡崎さんは毎号のようにイラストや文章を投稿されています。「ポンプ」の編集長だった橘川幸夫さんが最近、『ロッキングオンの時代』という本を出版されましたが、それによると岡崎さんは、イラストを束になるほどの量で毎月送っていたそうですね。時期としては岡崎さんが高校生から短大に通われていた頃ですが、その頃すでに岡崎京子ファンクラブまでできていたそうです。今日さんも学生時代は、ノートにたくさん絵を描いたりするような少女だったんですか。

(今日)そうですね。ただマンガ家になりたいわけじゃなかったので、岡崎さん的だったと思うんですよね。ただマンガっぽい絵が描きたいみたいな。ストーリーは出てこないけれども、断片を描きたいという感じでしたね。高校でも1ページマンガを描いてたことは描いてたんです。それがマンガだとは認識してなくて、1ページ内にレイアウトされたイラストと、ややストーリーみたいなものがある感じですかね。

(庭山)あまりマンガと認識せずに描いていた、というのは面白いですね。

(今日)マンガは好きでしたけど、マンガ家になろうとは思っていなくて、志望としてはイラストレーターに近かったですね。ただイラストレーターだけだと物足りなくて、物語のようなものを描く人なりたいと思っていました。もしかしたら絵本作家とか、そういうものの方が近かったかもしれない。

(庭山)それは今に繋がっていますね。

(今日)ただ「そういうあやふやな志望だと職業にならないよ」みたいなことを先生に言われて、それはそうだと思いましたね。

(庭山)マンガをよく読まれていたということですが、どんなマンガを読まれていたんですか。

(今日)高校生の頃は本当に「ガロ」が大好きで、丸尾末広先生とか花輪和一先生とか、そういう方面を読んでいました。

(庭山)いわゆる少女マンガ雑誌などは読まなかったんですか。

(今日)私そもそも恋愛が大嫌いで(笑)、自分も女性誌に描いているんですけど、読者としては読めないんです。なんか突っ込んじゃうんですよね。「こんなやついないよ」みたいなことを。 

(庭山)女子中高生の王道みたいなものは通らずに来たと…

(今日)多分「女子ならみんな恋愛好きだろう」みたいな押し付けがそもそも当時から嫌で、そういうのもあって読んでいなかったっていうのもあるかもしれないですね。でも本当に名作は読んでいるので、大丈夫です。

(会場)

(庭山)すごく清潔な少女を描いていらっしゃるイメージがあるので少し意外ですね…けっしてガロが不潔ということではないのですが(笑)、そこから何か転換があったんですか。

(今日)転換はないんですけど、絵の線の数を減らしていくうちに自然とですね。でもガロでも鈴木翁二さんとか、線の数の少ない方っていらっしゃるので、そちらの方を参考にしつつ、内容はガロ的なもので進んでいった。そうすると『cocoon』なんかに繋がっていくんです。

(庭山)さっきのお話に戻ると、岡崎さんが束になるようなイラストを毎月描いていたとか、今日さんもノートにたくさん1ページマンガを描かれていた。それは作品をつくるというより、日々描くという行為の方が根底にあるという感じなのでしょうか。

(今日)10代で体力、気力ともに有り余っていて、そこにマンガとかアートが好きとなると、自分でやってみたくなるんだと思うんです。とにかく作品にする気はないんですけど、ぶつけていくっていうのが岡崎さんのその紙の束だったと思うんですよね。

(庭山)岡崎さんの初期作品にも、そんな衝動が感じられると。

(今日)やっぱり描く絵柄とか、「今この東京に生きている私」みたいなものが、ものすごくぶつけられているなと思いますね。

(庭山)『センネン画報』と表現の仕方は違いますが、瞬間的なものやその場の空気感を写し取っているという意味では、初期の岡崎作品も似たところを感じます。岡崎さんのデビューのきっかけになったのはミニコミ誌の「東京おとなクラブ」ですが、今日さんもご自身で、「Juicy Fruits」というミニコミ誌を大学時代につくられていたんですよね。

(今日)そうですね。でも岡崎さんは編集さんがちゃんといるようなミニコミで、私は完全に自分でしか作っていないので、天と地の差があるという感じですけど。

(庭山)どんなものだったのでしょうか?

(今日)雑誌でもなんでもなくて、1ページのイラスト新聞みたいなものをずっと描いていて、それが貯まったら10枚セットにして本屋さんで売ってもらうというものですね、本当に手作りです。学校に通う時間が長すぎたので、通学時間で描いていました。行きで描いて、駅で降りたらコンビニでコピーして学校に貼って帰って来るみたいなシステムでした。

(庭山)その「Juicy Fruits」は、編集方針みたいなものってあったんですか。

(今日)「Olive」を「GOMES」っぽくするみたいな(笑)。単語知らないと何のことやらな感じですが、ガーリーだけど、すごいアングラ感ある感じのサブカルみたいな。でもポップみたいな。

(庭山)「GOMES」はパルコが発行していたフリーペーパーで岡崎さんも描いていたんですよね。それも当時お読みになっていたんですね。

(今日)そうですね。「GOMES」が大好きで、毎号発行の日にパルコに取りに行くっていうくらい好きだったんです。

(庭山)そういうフリーペーパーの執筆や編集が今のお仕事に生きている部分はありますか。

(今日)当時D.I.Y.女子みたいなブームがヒロミックス以降10年くらいあって、自分を大手のメディアに載せてもらうために合わせるんじゃなくて、「自分でメディアを作っちゃえばいいんじゃないか」みたいな機運があったんですよね。私も、自分で本を作った方が早いと思って、誰からも文句言われない媒体を勝手に作って載せていたというところですね。

(庭山)この展覧会のイベントでもZINEづくりのワークショップがあるみたいですけど、今、個人店主の新しい本屋さんなどに行くとたくさんZINEがあったりして、またそういう機運が盛り上がっているのかなという感じがしますね。

(今日)今のZINEは割ときれいめに、読みやすいように皆さん努力されているという感じですよね。昔のミニコミって本当に汚くて「汚い方がかっこいい」みたいな感覚があったんです。私はそれが割と好きで、もっとコピー用紙で作りましたみたいなのもいいんじゃないかなと思いますね。

(庭山)今日さんの作品や発言を読んでいると、とても取材を大切にされているんだなということを感じます。例えば『ぱらいそ』では長崎に、『アノネ、』ではアウシュヴィッツにまで行かれたり、それが全然別の象徴的な表現になっていたりするのが面白いなと思うんですけど。

(今日)わりとフィクションを描くということを大事にしていて、別に事実に沿ったことは私自身の表現には必要ないなと思っているんですけど、事実を知った上でアレンジしないと、ただの空想のファンタジーよりもさらに違うところになってしまう。まず最初に、一次資料ありきみたいなところで、できるならば取材をするようにはしてます。フィクションの手前の段階で、ちゃんと必ず現実に向き合って描こうということはありますね。

(庭山)面白いですね。いろんな取材先で出会ったものの中から、何かのエピソードや出会った方のお話が、今日さんの中で眠っているものにカチッと歯車がかみ合って、ひとつのエピソードが作品の中心になっていくわけですね。

(今日)そうですね。だから必ず行くようにはしてますね。宇宙とか無理なところはありますけど(笑)、行ける場所は行こうというふうには思いますね。

レポートは第二回目に続きます!

【展覧会ページ】
岡崎京子展
戦場のガールズ・ライフ

2016/12/3 − 2017/1/22

岡崎京子展

ワークショップみんなでつくろう 岡崎京子に捧げるZINEづくりレポート

12/17(土)に行われたワークショップのレポートをお届けします! ZINEを作ってくれるアドバイザー・編集長として、地元・田川を独自の視点で紹介するフリーペーパー「ネゴトヤ新聞」編集長でもある佐土嶋洋佳さんをお迎えしました♪佐土嶋さんは、元田川市美術館職員で、その後ずこう舎を立ち上げ、アートワークショップ、造形教室など多彩な活動をされている作家さんです。
当日はボーダー柄着用で割引ありということで、ほとんどの方がボーダー柄着用で来てくださいました! それだけですでに連帯感があるアットホームな雰囲気に。ご参加の皆さま、ありがとうございます!

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ZINEづくりを始める前にお一人ずつ自己紹介を兼ねて、岡崎マンガの中で一番好きな作品や好きな場面を挙げていきました。どの場面を好きかというだけでなく、何故その場面や主人公が好きなのかを語り始めると、ぐっと深い話やそれぞれの思い出、ひいては人生観に繋がってくるのが面白いところですね。80~90年代を象徴する漫画家である岡崎さんに捧げるZINEづくりワークショップということで、小沢健二、ピチカート・ファイヴなどを制作のBGMに♪さらに佐土嶋さん&アルティアムスタッフ私物の岡崎マンガ、そしてアルティアム所蔵の雑誌「STUDIO VOICE」で、岡崎さんやあの頃のトークに花が咲きます。

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短い時間でしたが、皆さま集中してそれぞれ自分だけの岡崎さんへ捧げるZINEページを作っていただきました。

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佐土嶋さんに編集していただき、出来上がったZINEがこちら! 表紙の蛍光ピンクとのぞく絵柄が可愛いです。そして、このZINEは岡崎京子未完作『森』になぞらえたコンセプトとなっています。

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佐土嶋さんによる、一ページ目の「森につづきがあるように、」序文を紹介します。
「2016年12月17日、岡崎京子を愛するファンたちが集い、この本を作りました。お菓子を食べながら、好きな作品やシーンについて、語り合い、90分という時間はあっという間に過ぎました。 この本は、手に取った人が、岡崎京子作品への思いをどんどん綴じていく、いわば成長する本です。 岡崎京子を愛する私たちはしばしば、『森』のつづきを想像します。100人いれば、100通りのつづきがあるでしょう。『森』につづきがあるように、この本も手に取った人の手元で、どんどん成長してくれれば幸いです。」

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大変な力作揃いです!お一人ずつ挙げていただいた一番好きな岡崎マンガのワンシーンとそれぞれ作ったページが順番に綴じられています。 このZINEのカラーコピーした見本を、会場内の感想コーナーでお読みいただくことができます。ぜひ一度お手に取ってご覧くださいね。

『pink』より

『pink』より

《おまけ》 当日、『pink』に出てくるお菓子をお出ししました。作中で主人公のユミコと妹のケイコがマクビティのダイジェスティブビスケットにピーナッツバター、薄切りのバナナをのせて食べていたあのシーンの再現です。合わせてお淹れした紅茶の名前はマリアージュ・フレールの「EROS」♡恋人たちのお茶として知られている紅茶で、とても華やかな香りのお茶です。気になる方は『pink』を片手に、お家でも試してみてくださいね♪

【展覧会ページ】
岡崎京子展
戦場のガールズ・ライフ

2016/12/3 − 2017/1/22

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