シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン展

会場レポート

本展も会期終了まで残り10日を切りました。開幕から一ヵ月以上過ぎましたが、日々たくさんの方にご来場いただいております。本日は会場内と、昨日来場者一万人を達成した際のセレモニーの様子をお届けします!
本展は1~3章に分かれています。章ごとに簡単にご紹介します♪

1 章「心をとらえるシンプル」
ブルーナさんが家業の出版社でデザイナーとして働いていた頃(1955~1975年)につくられたペーパーバックやポスター作品を中心に展示しています。ペーパーバックの表紙には「ブラック・ベア」や「シャドー」がいろいろな姿で登場しています。約20年間で2,000冊以上(!)もの表紙のデザインを手がけたそうです。
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2 章「 想像力をひきだすシンプル」
1953年刊行の最初の絵本『りんごぼうや』以来、2011年の『うさこちゃんとふがこちゃん』まで120冊以上の絵本をつくってきたブルーナさん。その中から貴重な原画を含めた絵本作品をご覧いただけます。
ブルーナさんの絵本は全て、「ブルーナ・カラー」と呼ばれる6色のみでつくられています。赤色は幸せ、喜び、黄色は明るさや暖かさ、緑色は安心など、感情をそれぞれの色に置き換えて表現しています。
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ブルーナさんが制作をする様子が映像でもご覧いただけます。ゆっくりとフリーハンドで描かれている様子に驚かれるのではないでしょうか。ぜひ会場でご覧くださいね。
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2章の最後には、2011年につくられたブルーナさんの未発表絵本『クマくんがしんだ』(仮題)も展示しています。


3 章「 シンプルの明日」
日本のデザイン界で活躍する4組のクリエーターが、ブルーナ作品にインスピレーションを受けて、作品を発表しています。KIGI、groovisions、中村至男、ミントデザインズによる作品をお楽しみください。
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3章のみ、撮影可能です!3章の入り口にある注意事項をお守りのうえ、撮影くださいね。

最後になりましたが、昨日、本展の来場者1万人達成を記念し、セレモニーをおこないました。記念すべき一万人目のお客様は、嘉麻市からお越しの方でした♪図録と展覧会グッズを記念品として、お渡ししました!
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会期は7月2日(日)まで!「シンプルの正体」をテーマに、ブルーナさんの作品をさまざまな着眼点からお楽しみいただける展示となっています。県内外から、デザイン科をはじめとする学生さんのご入場も相次いでいます。学生さんにとっても必見の展覧会ですよ♪たくさんの方のご来場をお待ちしております!

Illustrations Dick Bruna © copyright Mercis bv,1953-2017 www.miffiy.com
BLACK BEAR © copyright: Dick Bruna  © Dick Bruna

【展覧会ページ】
シンプルの正体
ディック・ブルーナのデザイン展

2017/5/13 − 7/2

イルヨイルイル モノモノノケ 展

ソコノケソコノケ モノノケトオル ワークショップ

tupera tuperaと一緒に大人も子どもも愉快でブキミな「モノモノノケ」に変身しよう。
変身後は写真家の阿部さんによるモノノケ撮影会!写真は後日アルティアムに展示します。

日 時:7月28日開場13:30、開演14:00~3時間程度
会 場:イムズホールイムズ9F
ゲスト:tupera tupera、阿部高之
参加料:大人大学生以上2,500円写真絵本モノモノノケ¥1,6001冊+材料費
同伴の子ども3歳以上~高校生以下500円/2歳以下無料
子どものみで参加小学生以上に限るの場合、1家庭につき1人目2,000円絵本モノモノノケ含む 、2人目以降500円
定 員:100名程度要予約※定員100名に達し次第、申込みを締め切ります。
申 込:イムズまで要予約。※定員に達したため、受付は終了いたしました。
お問合せ先:イムズ TEL 092-733-2001

【展覧会ページ】
絵本作家 tupera tupera × 写真家 阿部高之
イルヨイルイル モノモノノケ 展

2017/7/8 − 8/27

シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン展

菊地敦己×中村至男 オープニングトーク レポート2

本展にそれぞれ別の形で関わられているお二人のデザイナー、菊地敦己さんと中村至男さんによるオープニングトークのレポート2回目をお届けします。1回目はこちらからお読みください。
(以下は、トークを一部抜粋・編集したものです。)


(司会)
次は、中村さんの展示作品についてお話を伺おうかと。

(中村)展覧会全体の紹介スライド進めてなかったけど、いいの?(笑)

(菊地)それでは、早解り解説をしましょう(笑)。

(中村)お願いします(笑)。

(菊地)まず、グラフィックデザインって一体なんだろうと。例えば絵画とどう違うか。単純な説明をすると、絵画はひとつだけのものをつくる。それに対して、グラフィックデザインは同時に同じものがたくさん存在するというのが前提となります。要するに版をつくるということです。設計図や版があると複製が可能になります。そうすると、色と形が分離して考えられます。絵の具で塗られた形は、ものとしての絵の具と形というのが一体のものとして存在していますが、グラフィックデザインの場合は、形を色の組み換えることができるんです。版画の版を考えてもらえばいいと思うんですけど、同じ版に違う色を塗って刷ることができますよね。だから、色と形が別々に計画されるんです。それが第1章の中で色や線、くり返しの話として、それぞれの特徴に分けて展示されています。
第2章はおもに絵本を紹介しています。絵本というのは平面の絵の連続性です。絵が連続していくことで、時間軸ができていきます。だから主に時間の話なんですよね。ピクトグラムなんかもここで展示されていますが、これは早いスピードで意味を認識するための形です。ブルーナはそういう端的な形を使って絵本をつくっています。瞬間的にそのものが何であるかを認識できる、記号性の高い形を連続させて、時間軸のある物語を展開させています。
そういう基本的なグラフィックデザインの方法を軸にして、ブルーナの仕事が配置されていて、デザインというものがどうやって出来ているのか、暗に伝われば良いなという展示構成です。

(司会)ブルーナさんのアプローチは、デザインの教科書のようだとおっしゃる方もいらっしゃるくらい、きちっとやるべきプロセスを経ていたり、工夫されるべき点がそれぞれにちゃんとなされています。とてもブルーナさん一人の作品とは思えない、いろんな引き出しを持って取り組まれているのが分かります。多様な表現を、千本ノックのようにいろんな実験をされているので見ていただければと思います。

(中村)僕は1章の装丁コーナーを一番楽しく拝見しました。ブルーナさんって好きに描いているようで、ちゃんとテーマを持って、苦しんでいる号もあるんだろうなと思いながら見ました。本のお題とのすり合わせをずっと行ってきた流れも読み取れて。もちろん時代も国も全然違うんですけど、何かつくる時の機微があったんだろうなと、同業者の目線で見て楽しかったです。

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1章 おしゃべりな色 ブルーナさんの装丁を大小様々な大きさで展示

 

(司会)多い時は年間に150冊くらいの装丁を手がけたそうです。デザイナーとして次々装丁の仕事がくる環境というのは、同じ職業としてどんなふうに想像されますか。

(中村)どうかな。まず時代も違うけど、家業でもあった。

(菊地)自分ちだと、いわゆる受注仕事とはまた違いますからね。装丁だけであれば、150冊はそんな多くないと思うけど(笑)

(司会)多くないですか(笑)。

(中村)「この時の号は、売れなかったじゃないか!」って怒られたりしたのかな?(笑)好き勝手やっていいわけでもないでしょうし。やっぱり売らなきゃというのも頭の中には絶対あったと思いますし、そこでも工夫されてたでしょうね。実際どの装丁が売れた売れなかったとか知りたい。「反復」などシリーズを作って繰り返して出していくというのは、シリーズを続けていく中で見つけた手法だとも思います。

(司会)シリーズごとにテーマ設定や色使いなど、ブルーナさんの中で自分の規則を作りながら取り組まれていた様子が感じられますよね。

(中村)自分でルールを作って、それにキツく縛られつつ、デザインするって楽しいですよね。

(司会)菊地さんは、ブルーナさんが、キャラクター性あるものを繰り返し使う技術が優れているとご指摘されていましたよね。

(菊地)それはミッフィー以降の仕事ではっきり表れますね。初めの頃のミッフィーシリーズは、まだ一つ一つの造形が汎用的ではなく、内容に対しての応え方をしています。後期になればなるほど、絵柄自体はかなり汎用性が高まって、個別の表情は薄くなっていく。だから「絵」が好きな人は、初期のミッフィーが好きっていう人が圧倒的に多いですよね。

(司会)特に『ちいさなうさこちゃん』『ゆきのひのうさこちゃん』など初期の4冊でしょうか。

(中村)歪んでたり、ひしゃげてたり、楽しいですよね。

(菊地)絵の魅力でいうと圧倒的に初期の方が僕も良いなと思っています。ただ、ミッフィーというシムテムと考えると後期の方が正しいですね。

 

***

 

(司会)1、2章でシンプルの魅力を味わっていただいたあと、4組の作家にブルーナさんのシンプルを受けて、作品を新たに創作していただくというコーナーです。中村さんから今回の作品についてご説明いただけますか。

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中村さんの作品「#∩∩」

(中村)このお話をいただいた時、ブルーナさんがまだご存命でした。ひょっとしたら僕のを見てくれるかも!という期待をもって考えたものなんです。これはミッフィーだから出来るコミュニケーションです。必ずミッフィーが一枚のどこかにいるのですが、どこまで見えたらミッフィーを感じるか、現代の自分のトーンで、試しました。全く描かなくても存在を感じるようなものも、もう1~2枚作ってみたいなと、本当はまだいろいろチャレンジしたかったですね。

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(菊地)ミッフィーを有名人という前提で扱ってますよね。

(司会)耳の形の一部だったとしても、ミッフィーという誰もが知ってるキャラクターだからこそ、成立する。

 (中村)本当は僕も尖ってる耳が好きなんですよね。

 (司会)初期のミッフィーですね。

 (中村)でもこの考え方だとやっぱり完成形の丸い耳が正しいだろうということで。

 (司会)中村さんがタイトルにつけてくださっていた「#∩∩」。

 (中村)これ、なんて読むんですかね?(笑)。

 (司会)「U」の形を逆さまにした文字を二つ並べることでミッフィーの耳をイメージさせるくらい、形が浸透しているからこそできる遊びですよね。

 (菊地)ちょっと聞いても良いですか?至男さん、最近妙にマットな色調というか、グレイッシュな、あまりコントラストが強くない色を使っていますよね。色に対して何かありますか。

 (中村)うーん。今言われて気がついた(笑)。なぜ段々グレーになってきてるんだろう。インスタグラムのハッシュタグで「#∩∩」で入れたらこれが出てくるという仮設定もありましたので、その時に、もしかしたら写真的な空気を感じた方が良いと考えたのかな。そういうパキッとつく感じじゃなくて、空気がある感じなのかな。

 (司会)モニター越しに見る、みたいな気分があったりしますか。

 (菊地)結構グレイッシュでしかもトーンがあるんですよね。

 (中村)どっちが良い?

 (菊地)いやいや(笑)。トーンがあるというのは要するに、淡いグレーと濃いグレーとか階調違いがある。そうすると画の中に光を持ち込むということになる。微妙な対比なんだけど、そういうものがだんだん入ってきたなと思って見てたんですよ。昔はもっと幾何学的なラインで、パースがなかったり、陰影がなかったりしたんだけど。最近は透視図法が入ってきて、しかもトーンも入ってると思って。

 (中村)まだまだ成長中です(笑)。

 (菊地)画面の構成でいうと、割とどこでも切り取れる広い情景があって、写真のように切り取ってきたみたいな、ある種の便宜性に見えるのが面白いなと思いました。一枚の絵として定着させたわけじゃなく、瞬間的にトリミングしたような感じが。

 (中村)切り取り癖は、職業柄あるのかな。つい、やっちゃいますね。

 (司会)温度が低い感じもあったり、少し距離を感じるとか、そういうのも色のトーンで感じるところはありますよね。

 

***

 

(司会)今回、『クマくんがしんだ』という絵本を展示しています。これは、ブルーナさんが2017年2月に亡くなられたあと、4月に関係者の方に配られました。(※市販はされておりません。)ブルーナさんがこれを制作したのは2011年で、ブラック・ベアシリーズのポスターに使用したイラストに、お話がついています。通常のブルーナさんの絵本だと、サイズが15.5×15.5cmですが、この絵本は22cm角です。お話自体も少し不思議な感じがあります。それをご覧になってお二人はどんな印象を受けましたか。

 (菊地)これは刊行目的でつくられたものじゃないですかね。

 (司会)つくられた2011年の段階では、今発表するとご覧になる方の受け取りも様々なので、良い時期が来たら発表しましょうと、保留されていたとお伺いしています。

 (中村)つくった時は完全に創作としてつくったということですか?

 (菊地)遺作のつもりでつくってるように見えますね。

 (司会)その想いはあったかもしれませんね。

 (菊地)僕は1ページ目は好きですよ。「クマくんが しんだ、ぼくは しんぶんで よんだんだ」っていう言葉がいいなぁ。1ページと最後のページはとても好きだった。
中身は、ブラック・ベアの既存の作品のカットアップでページがつくられていて、それに文章が添えられています。ブラック・ベアの回顧集的な意味合いが強い。やっぱり遺作として、自分のこれまでの作品をどう扱うか考えられていたように感じますね。

 (司会)絵本の形をしてるけど、単に絵本ということでもない。何か不思議な存在です。

 (菊地)ブラック・ベアがぴったりだなって思ったんでしょうね。その気持ちなんとなく分かります。

 (司会)ミッフィーではなくて。

 (菊地)たくさん作品をつくってきて、最期に何をつくろうかなとなった時に、やっぱりブラック・ベアを選んだのかって。ことも向け絵本っていうよりは大人も含めたすべての読者に向けてという気持ちもあったんじゃないかと。

 (中村)いまのお話を聞いて、これを遺作として自覚的につくるっていうのはすごいなって。引退されたというか、アトリエに通わなくなってからつくられたもの?

 (司会)2011年の何月に作られたのか具体的には分からないですが、絵本シリーズの最後の作品が2011年ですので、それと同じ年ですね。

 (菊地)生前に自分でお墓買ったり、遺影用意したりするのと近いのかな。準備万端な人だなぁと思って感心しました。ディック・ブルーナなりの仕事の終わらせ方がこういうやり方だったのかなと。なんというか、整頓された美しさがあるなと思いました。

 (司会)これまでブラック・ベアの設定は、あまり説明されてこなかった。そのような中で、『クマくんがしんだ』では、イラストに言葉を添えているので、ブラック・ベアというキャラクターがすごく生き生きして見えてきます。絵本を見ると、そういう楽しみ方もあるなぁ思います。とても素敵な言葉が付いているので、ぜひ会場でじっくりご覧いただければと思っております。

 

デザイナーならではのブルーナ作品の捉え方や展覧会を構成してくプロセスなど、興味深く貴重なお話を菊地さんと中村さんに楽しく繰り広げていただきました。今回のトーク内容をふまえ、あらためて展示をご覧いただくと、新たな発見があるのではないでしょうか。「シンプルの正体 デォック・ブルーナのデザイン」展は、7月2日(日)まで開催しております。ディック・ブルーナさんの魅力がたくさん詰まった展覧会に、ぜひ足をお運びください!

【展覧会ページ】
シンプルの正体
ディック・ブルーナのデザイン展

2017/5/13 − 7/2

Local Prospects 3

オープニングレセプション《作家来場》

出展作家を迎えて、オープニングレセプションを開催します。

日時:2016年11月11日 18:30〜20:00
会場:三菱地所アルティアムイムズ8F
※参加無料・予約不要

【展覧会ページ】
Local Prospects 3
原初の感覚

2017/11/11 − 12/3

諏訪敦展

オープニングレセプション《作家来場》

諏訪敦を迎えて、オープニングレセプションを開催します。

日 時 2017年10月7日 18 : 30~20 : 00
会 場 三菱地所アルティアムイムズ8F 
※参加無料・予約不要

【展覧会ページ】
諏訪 敦 展
2017/10/7 − 11/5

シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン展

菊地敦己×中村至男 オープニングトーク レポート1

5月14日(日)にグラフィックデザイナーであり、アートディレクターでもある菊地敦己さんと中村至男さんをお招きし、トークイベントを開催いたしました。司会は、本展の企画プロデューサーに務めていただきました。デザイナーとしての視点を通して見えるブルーナ作品の魅力や展覧会への想いをお話いただきました。今回は、2回に分けてお届けします。
(以下は、トークを一部抜粋・編集したものです。)

(司会)お二人をご紹介いたします。まず、本展のアートディレクターであり、グラフィックデザイナーやアートディレクションのお仕事をされている菊地敦己さんです。
3章「シンプルの明日」というコーナーに作品を寄せてくださいました、グラフィックデザイナーであり、アートディレクターの中村至男さんです。

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(司会)
では、早速ですが内容に入っていきたいと思います。お二人が最初にブルーナさんの作品に出会ったのは、どの作品ですか。

 (菊地敦己さん/以下略)どうですかね。あまり「これがブルーナ初体験」っていうのは記憶にないですね。大学生の頃、自分の作品をつくり始めてデザインを意識するようになってから、ディック・ブルーナはデザインだなと見るようになりました。

 (司会)それはミッフィーの絵本でしょうか。ブラック・ベアシリーズ?

 (菊地)ミッフィーの絵を展開させる仕組みが面白いと思ったんです。平面の形がいろんな方法論で使われていて、しかも色が分離されている。形と色の組み合わせが、使われる状況に合わせて変化しますよね。色は限定されていて、いわゆるモダンデザインの方法ですよね。

 (司会)中村さんはいかがでしょうか。

 (中村至男さん/以下略やっぱり仕事をし出してからですね。デザイナー的な目線で、ブルーナさんの仕事を見て、改めて面白さが分かるようになった。

 (司会)読み聞かせてもらった絵本としてというよりは、大人になってから。

 (中村)僕はもともと絵本では育っていなんです。大人になってから、デザインとして見て、すごいなと。

 (菊地)「ディック・ブルーナの絵本を子どもは好きなのか?」問題ありますよね。

 (会場)

 (菊地)子どもの頃からブルーナの絵本が大好きで育ったっていう方いらっしゃいますか?

 (会場)挙手あり

 (菊地)ちらほらいらっしゃいますけど少ないですね。あの、悪く言っているわけではないですよ、もちろん。ただ、結構難しいというか。子どもに対する求心力があるかっていうと、あまりないのではないかと僕は思ってるんです。読み手というか、一緒に読む大人次第なところはあると思いますけど。

 (司会)言葉を覚える前のお子さま向けという位置付けで親しまれている印象はありますね。赤ちゃんって色がしっかり認識ができないので、ブルーナ作品のような明確な色使いが選ばれる理由だと聞いたことがあります。

 

***

 

(司会)展覧会のビジュアルをつくると同時に、デザイン展として成立させたいと、まず菊地さんにご相談に伺いました。ブルーナさんの「デザイン」をテーマにした展覧会は、それほどたくさんは行われていなくて。その話しを受けて菊地さんはどう思われましたか。

 (菊地)僕はもともとブルーナは好きでしたし、キャラクターではなくグラフィックデザインとして捉えていたので、面白そうだなと。ブルーナを通して、グラフィックデザインの考え方が伝わる展覧会になったら良いなと思いました。

 (司会)「シンプル」が今回の展覧会のキーワードになりそうという話は割とすぐに出てきました。ブルーナさんの作品はただの「シンプル」じゃないとおっしゃってましたよね。

 (菊地)そうですね。デザインといった時に「白くて角張ったシンプルなもの」という風潮が僕はすごく嫌いで(笑)。ミニマルなものをよしとする美意識が信用されすぎている。僕もかなり単純な図形を使ったデザインをしますけど、シンプルな中に別な意味や余分な要素をどうやって存在させることができるかが、結構大事なんです。使っている要素は似ていても、モダンデザイン的な様式とはちょっと距離があるんです。
ブルーナの形は、最初からシンプルな形があるんじゃなくて、元にちゃんと具体的なものがあって、それが簡略化されていく段階があるように感じます。だからシンプルな形にも、表情があるのではないかと思います。

 (司会)ブルーナさんの「シンプル」って、実はすごくカラフルだったり、情緒豊かなものが見える。それでも「シンプル」って言われている所以はなんだろうと、菊地さんとご相談を重ねながら、展覧会の構成を決めていきました。
今回のポスターのビジュアルを考えた時の菊地さんのアプローチなど教えてください。

 (菊地)はじめは、今ならではのディック・ブルーナの解釈があって良いのではないかと思って、自分の方法に引き寄せて考えました。使う要素はブルーナの形だけど、ちょっと違和感があるようなものをつくったのですが、ボツられました(笑)。

 (中村)誰から(笑)。

 (菊地)よくわからなかったんだけど、いろんな人の都合ですかね(笑)。ケチがつくと全然違うことをやりたくなるので、だったら極力自分の個性を消してつくろうと思って、より技術的というか裏方的なデザインのやり口を考えました。でもまあ、個性を消してつくったと思ったものに、滲み出てしまうものもあるわけですが。

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展覧会ポスター

元々ブラック・ベアシリーズのポスターの中で、この寝た熊のポスターがあるんです。それを基本的に踏襲してつくりました。ただそのままだと展覧会自体のアイデンティティにならないから、背景色を変えて、単純な方法で文字を組んで、少し多めの余白をつくって、結果このようになりました。会場別に色を変える計画もあったんですけど、それはここの会場に蹴られて(笑)。
決定プロセスに多くの人が関わる場合、新規性の高いものってなかなか受け入れられづらいんですよね。見慣れたものが良いということになってしまうことが多い。人は、自分の中にある記憶と、外側の対象物が符号した時に、いいなと思う傾向があるので。だから、多くの人が良いと思えるものは既成のものに近くなっていくんです。でも本当はそれだけだと、活力が生まれないので、求心力が生まれないのですが

 (司会)ちなみにアルティアムは初夏でもあるのでブルーはどうでしょうかとご提案をしたんですが、明るい印象もあるので、黄色が良いということで選んでいただいたプロセスがありました。

 (菊地)明るいから良いというのも、呪縛のひとつなんですけどね。

 (司会)ちなみに中村さんは展覧会のポスターのビジュアルご覧になった感想はありますか。

 (中村)デザイナーの工夫とか知恵を全く見せずに、それらを裏に秘めて、まっすぐに投げてきて、おお!そうきたかと思いましたね。

 (菊地)素晴らしいフォローをありがとうございます(笑)。実際は結構難しいんですよね。既にデザインされたものを扱って、リデザインしていくのは。どうデザインするかではなく、どういうレベルでその対象と関わり合うのかをすごく考えます。これまで知られているディック・ブルーナという絵をそのまま活かすやり方もあるし、新鮮さを引き出すために違うイメージを加えていく方法もある。どういう関わり方を、どういう段階でするかを、喧々諤々考えるんです。

 (司会)今回はグラフィックデザイナーとしてのブルーナさんを紹介するにあたり、必ずしも可愛らしさだけじゃなく、今まで見たことのない姿を見れますよ、ということも伝えたいという想いがありました。結果的に可愛らしさもあり、シンプルでデザイン性も高い、両方の要素を持ち合わせたこのデザインに落ち着いたということかなと思っています。ブルーナさんの魅力をブラック・ベアに背負ってもらって、直球でまっすぐに出していったっていうアプローチは、すごく良かったなと思いました。

 

***

 

(司会)展覧会の図録の話もしていただいてよろしいでしょうか。今回判型が小さめの図録なんです。

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展覧会図録の表紙

(菊地)ペーパーバックと言われる小説の装丁のデザインをブルーナはたくさん手がけていました。高さはそれと同じサイズにしています。

 (中村)幅は違う?

 (菊地)違います。ペーパーバックって細長いんです。横組みの文章を読むものだから、あまり文章のストロークが長くなりすぎない可読性の高いフォーマットになっています。今回の図録は、絵を一枚ずつ見える方が良いなと思っていたので、サイズが大きい必要がなかったけど、ポスターなどを見せるには、ペーパーバックサイズだと横幅が足りないので伸ばしています。表紙には文字もなく、ポスターがまんま表出されるのが良いかなぁと思って。表紙のシールはきれいにはがせます。

 (司会)図録は17.5×13cmくらい。判型は小さいですが、図版の大きさ自体はこれまで発行している本の中でも、それぞれが大きく見えるよう配置されています。ページの構成、文字の関係とかで、何か気にしてくださったことはありますか。

 (菊地)造形的なことで言えば、何もデザインしていません。1ページごとのレイアウトも基本右ページに作品1点というかなり単純なつくりです。気をつけたのは絵や文字のサイズを大きめにして、全体におおらかな空気をつくること。装飾を極力無くして、ひとつひとつの絵に集中できるような本にしたかったんです。そういった全体の構成という意味では、かなりデザインしたつもりはあるんですが。

 (司会)菊地さんは本をデザインするとき、最初にどういうプロセスからスタートされますか。

 (菊地)それぞれですね。

 (司会)今回は?

 (菊地)今回は作品を一点ずつ見せるという構成を決めたことが出発点ですね。

 (中村)そうそう!一個ずつ見たかった。必ず視界に一つだけ入ってくるようにしてもらえたのは嬉しかったですね。

 

レポートは第2回目に続きます。お楽しみに!

【展覧会ページ】
シンプルの正体
ディック・ブルーナのデザイン展

2017/5/13 − 7/2

Local Prospects 3

【8/14締切】公募告知 Open call

三菱地所アルティアムでは、1989年4月から三菱地所の文化支援事業の一環として、現代の様々な芸術表現を、既成の評価、ジャンルにとらわれることなく紹介・発信しています。この度、九州・沖縄とその周辺地域を拠点とする作家を紹介する展覧会シリーズ「Local Prospects 3」を開催いたします。
本シリーズは、地域を見つめる多様な視点の創出と対話の深化を目指す展覧会シリーズとして2015年に初開催したグループ展です。第2回からは、さらに門戸の開かれた展覧会とするべく、出展作家の中の1枠を公募枠として広く募集しています。ファイル審査により入選者を決定し、招待作家とともに新作を発表していただきます。
第3回となる本展は、テーマを「原初の感覚」とし、自らの身体感覚や内なる感情、原初的な衝動とともにある表現に焦点を当てます。招待作家として、自身に内在する風景を探り、それを写真に託す木下由貴、糸や布を解き/編みつづけることで身体を拡張する平川渚、自身を深く見つめ、衝動や葛藤などの感情の揺れを絵画で表現する山下耕平の3名が確定しています。他1名は公募枠にて選出し、招待作家とともに4名のグループショーとして開催いたします。
多様な文化の交わる場として機能してきた福岡の地域性と、地方にスポットが当たることの増えた時代性を踏まえ、“いま、ここで紹介すべき作家”を吟味して発信します。本シリーズに、新たな1ページを加える表現を心待ちにしております。

三菱地所アルティアム

 

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【概要】
タイトル:Local Prospects 3
テーマ:原初の感覚
会 期:2017年11月11日(土)〜12月3日(日)
会 場:三菱地所アルティアム(福岡市中央区天神1-7-11イムズ8階)
時 間:10:00〜20:00
入場料:一般:400(300)円  学生:300(200)円、高校生以下無料、再入場可、( )内は前売料金/チケットぴあ・10名以上の団体料金、障がい者等とその介護者1名は無料、アルティアムカード会員・三菱地所グループCARD(イムズカード)会員無料

主 催:三菱地所、三菱地所アルティアム、西日本新聞社
助 成:公益財団法人 福岡文化財団

■展覧会招待作家(順不同・敬称略)
木下由貴(1986年佐賀県生まれ、福岡県在住/写真)
平川渚(1979年大分県生まれ、鹿児島県在住/インスタレーション)
山下耕平(1984年兵庫県生まれ、福岡県在住/絵画)
+公募枠作家

【公募枠 作品募集要項】
■募集内容
三菱地所アルティアムの展示空間を使った、募集時に提示するテーマに沿った作品展示プラン。立体、絵画、インスタレーション、写真、映像作品など表現の形式・ジャンルは問いません。

■採用作家
1名(1グループ)

■応募資格
日本語または英語でのコミュニケーションが可能で、九州・沖縄および周辺地域を拠点に作品を創作し、その著作権を有する個人または団体。

■サポート
・制作補助費:20万円程度(予定/補助費を超える必要費用は自己負担)/ 搬出入は各自で行うものとし、展示に使用する什器や備品も出品者が用意)
・展覧会記録冊子作成
・三菱地所アルティアムウェブサイトにおける展覧会の紹介、および郵送・Eメールによる開催告知

■審査方法
応募プランおよび、ファイルによる審査でおこないます。

■提出内容
① 応募用紙(PDFエクセル
応募用紙は、コピーを2部提出し、原本は保管してください。
② これまでの作品(画像添付)、活動実績のまとめ
映像作品(時間は3分以内とする)は、作品を収録したDVD(1枚)とイメージ画像を送付してください。

■応募方法
・A4サイズのファイル(1冊)に、上記の項目を入れ、郵送または宅配便にて提出してください。
※実際の作品は受け付けません。応募書類の持ち込みもお断りしております。
・選外者のファイルは返却しますので、返却用切手貼付の封筒を同封してください。
※封筒が無いもの、封筒のサイズが合わないもの、返信用の切手無貼付または料金不足の場合は、着払い扱いで返送します。なお、応募用紙は返却いたしません。

■審査員(順不同・敬称略)
竹口浩司(広島市現代美術館 学芸担当課長)、阿佐美淑子(三菱一号館美術館 学芸員)、宮本初音・木下貴子(Fukuoka Art Tips)、鈴田ふくみ・安田由佳子(三菱地所アルティアム)

■公募選考スケジュール
募集期限:2017年8月14日(月) 必着
結果発表:2017年8月31日(木)
搬 入:2017年11月8日(水)〜11月10日(金)
会 期:2017年11月11日(土)〜12月3日(日)
搬 出:2017年12月4日(月)

■結果発表
審査結果は2017年8月31日(木)にアルティアムのウェブサイトを通じて発表します。また受賞者には事前に電話、メール等で通知します。結果に関するお問い合わせはお断りいたします。ご了承ください。

■注意事項
・搬入可能な作品は、搬入用エレベーター(幅2.5m×奥行1.6m×高さ2.5m)に積載可能なサイズです。
・発音、発光、臭気を発する作品など他の作品や展示環境に及ぼす影響が大きい作品は不可とします。
・過去にコンテスト等で発表歴のある作品は、出展不可とします。
・会場内での火気の取り扱い、塗装作業、食品販売、生き物の持ち込みは厳禁です。
・床面への釘打ちやカッティングシート貼り等の作業はできません。カッター等工具を使用する際は、必ず床面を養生してください。
・壁への釘打ちは可能ですが、会期後はパテ等で穴埋めをお願いいたします。
・法律や何らかの契約、または公序良俗に反した作品の応募は不可とします。
・応募者は、作品が第三者のいかなる権利も侵害していないことを保証し、万一苦情等があった場合には自らの責任で解決してください。
・展示上、支障が生じた場合は、作品の撤去について協議することがあります。
・展示室内での特定企業や店舗の宣伝行為、応募作品、関連商品の販売表示や呼びかけはできません。
・入選が確定した後、作品のタイトル、形状、構成、材質など著しく応募作品と異なる場合は入選を取り消すことがあります。
・応募用紙の記載内容に不備、虚偽が認められた場合、または規定違反、その他の問題が生じた場合は、入選を取り消すことがあります。
・出品作品は十分注意して取り扱いますが、損傷については理由のいかんに関わらず、主催者は一切責任を負いません。必要と思われる方は、各自で保険加入をお願いします。
・出品作品の著作権は、応募者本人に帰属します。ただし、展覧会での公開・発表、使用、およびその広報・告知(印刷物やインターネットなど)、記録目的で使用する権利については、三菱地所アルティアムにあります。

■個人情報の提供・利用目的
応募用紙にご記入いただいた個人情報は主催者が適正に管理し、本事業に関する資料送付、連絡、その他必要と思われる事項(来年度以降も含む)以外での使用はいたしません。また主催者は入選者の氏名・生年月日・居住都道府県名・経歴等の公表ができるものとします。

■お問い合わせ・ファイル送付先
三菱地所アルティアム 810-0001 福岡市中央区天神1-7-11イムズ8階
「Local Prospects 3」公募事務局
TEL 092-733-2050

※審査員略歴
竹口浩司 Takeguchi Koji
広島市現代美術館 学芸担当課長
1970年京都生まれ。大阪大学大学院文学研究科西洋美術史専攻を修了後、2000年より福岡県立美術館に勤務。主な企画展に「小石原焼と小鹿田焼 いとおしいやきものたち」(2010年)、「糸の先へ」(2012年)、「江上茂雄 風ノ景、絵ノ奥ノ光」(2013年)、「とっとっと? きおく×キロク=」(2014年)などがある。近現代工芸との関わりを中心にしながら、ひとがものをつくることで生きて在るさまを見つづけている。2016年より現職。現在は2017年冬から開催する企画展「交わるいと」の準備に勤しんでいる。

阿佐美 淑子 Asami Yoshiko
三菱一号館美術館学芸員
専門は染織を中心とした装飾美術、東西交流史。東京芸術大学大学院美術研究科西洋美術史専攻修了。レンヌ第二大学(フランス)に留学後、神奈川県立近代美術館、東京芸術大学大学美術館、北九州市立美術館を経て2007年より現職。主たる担当展覧会に、「高松次郎―思考の宇宙」展(2004年)、「田園の輝き 児島善三郎」展(2007年)、「田園讃歌―近代美術に見る自然と人間」展(2007~2008年)、「三菱が夢見た美術館 岩崎家と三菱ゆかりのコレクション」展(2010年)、「KATAGAMI Style」展(2012年)、「画鬼・暁斎 KYOSAI―幕末明治のスター絵師と弟子コンドル」展(2015年)。

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It is with great pleasure that Mitsubishi Estate Artium presents Local Prospects 3, the third in a series of exhibitions showcasing artists based in the Kyushu and Okinawa area. Since April 1989, we have introduced a variety of contemporary art works (regardless of critical acclaim or artistic genre) as part of our cultural support program.

The present series was launched in 2015 as a means of fostering a wide range of viewpoints related to the local region, and enhancing dialogue with the community. This exhibition promises to create even more possibilities with an open call for submissions in one division. Artists will be judged according to their file, and the winning submission will be displayed alongside works by selected artists.

Based on the theme of “primordial sensations,” the third edition of the exhibition focuses on artistic expressions that are related to physical sensations, inner emotions, and primitive impulses.The phrase “primordial sensations” refers to physical sensations and biological activities that form the basis of our lives. Like an underground vein of water, artistic expressions that are closely linked to these elements or attempts to dig deeper into these things through art create a link to various sensations within us, calling up things that we have forgotten.At present, three artists have been invited to participate in the exhibition: KINOSHITA Yuki, who relies on photography to explore the landscapes within herself; HIRAKAWA Nagisa, who expands her body by unraveling and knitting threads and fabric; and YAMASHITA Kohei, who looks deep within himself and expresses urges, conflicts, and other wavering emotions through painting. We are currently accepting applications for one more artist, who will join these three in a group show.

 The exhibition will bring together both the character of Fukuoka itself, shaped through innumerable cultural influences, and a selection of some of the most relevant artists of our time in this region. We are delighted to welcome you to this latest page in our series of Local Prospects exhibitions.

■Exhibition outline
Title Local Prospects 3
Theme Primordial Sensations
Exhibition period Sat 11th November to Sun 3rd December 2017 10:00 to 20:00 daily
Venue Mitsubishi Estate Artium 8F IMS, 1-7-11 Tenjin, Chuo-ku, Fukuoka 810-0001 Japan
Admission Adults 400 yen (300 yen advance), Students 300 yen (200 yen advance), Free admission for elementary, middle school and high school students; free for Arium-card and IMS card holders. Multiple re-entry possible.
Sponsors Mitsubishi Estate, Mitsubishi Estate Artium, The Nishinippon Shimbun
Assistance The Fukuoka Cultural Foundation

■Artist
KINOSHITA Yuki(Born 1986 in Saga, Lives and works in Fukuoka./ Photograph)
HIRAKAWA Nagisa(Born 1979 in Oita.Lives and works in Kagoshima./ Installation)
YAMASHITA Kohei(Born 1984 in Hyogo, Lives and works in Fukuoka./ Painting)
+ Public offering artist

■Recruitment period
Mon 14th August 2017

■Guidelines for applications
Artworks should be submitted together with a plan on how they are to be displayed within Mitsubishi Estate Artium gallery. All genres will be considered, including sculpture, painting, installations, photography and film.

■Selection
1 artist(or1group)

■Application criteria
Artists actively practising in or near the Kyushu and Okinawa region and with communication skills in English or Japanese. Group or individual artists are welcome to submit their works, taking care to indicate the name of the rights holder.

■Support
・Production support 200,000 yen (approximate; artists will need to personally supplement any costs above this amount). Delivery to and from the venue is the responsibility of individual artists, along with any furnishings or accessories intended as part of the display.
・Production of exhibition catalog.
・Promotion via the Mitsubishi Estate Artium website, newsletters and emails.

■Evaluation Method
Applicant will be judged based on their application plan and file.

■Application Method
① Application Form
Please download an application form from the Local Prospects 3 page on the Mitsubishi Estate Artrium website. Please submit two copies of the form and keep the original for your records.
② Past Works and Summary of Achievements
For video works, please submit a DVD (no longer than three minutes) and images (as email attachments).

How to apply
・Please insert the above-mentioned items in an A4-size file and send them by post or delivery service.
・Actual works will not be accepted. Hand-delivery of application documents is also prohibited.
・Files submitted by those who are not selected will be returned, so please include a stamped, self-addressed envelope.
・Those who do not include return envelopes or send envelops that are not the correct size or lack sufficient postage, will returned to the applicant C.O.D. Note: Application forms will not be returned.

■Judges
ASAMI Yoshiko / Curator, Mitsubishi Ichigokan Museum, Tokyo
TAKEGUCHI Koji/ Curator, Hiroshima City Museum of Contemporary Art, Hiroshima
MIYAMOTO Hatsune & KINOSHITA Takako / Fukuoka Art Tips
SUZUTA Fukumi & YASUDA Yukako / Mitsubishi Estate Artium

■Selection schedule
Recruitment period Mon 14th August
Finalists announced  Thu 31st August
Preparation  Wed 8th November to Fri 10th November
Exhibition period  Sat 11st November to Sun 3rd December
Cleanup  Mon 4th December

■Notification of selection
Successful group or individual applicant will be notified by telephone by Thu 31st August 2017. The name of successful groups or individual will also be published on the gallery’s website. Please note that we cannot make individual phone correspondence to every member of a group application.

■Submission rules
・Artworks are considered to be carry-in if they can fit in the gallery’s trade elevator (width 2.5m, depth 1.6m, height 2.5m).
・Works that emit noise, light, smell or other features that affect the exhibition area will not be accepted.
・Artworks that have previously won a prize in any contest are excluded from the competition.
・Use of fire inside the venue, applying finishing paint to artworks, sale of foods, and use of live models are strictly prohibited.
・Works cannot be nailed or adhered to the gallery floor. Before completing any extra installation works, artists should take care to protect the floor.
・Works may be affixed to the gallery walls, provided that the walls are repaired as needed with plaster or other necessary materials after the exhibition.
・Artworks that violate the law or a contract, or offend public order and morals will be refused.
・The applicant should guarantee that his/her artworks do not violate any rights of a third party and must take response for resolving any problems that may occur in this regard.
・In the event of any technical difficulties or troubles by some happening, the gallery may need to negotiate with the artist regarding possible removal of their artwork.
・Artists are not permitted to conduct promotional, recruiting, art goods sale or other commercial activities at the exhibition.
・Artists who submit works significantly different to their submission (including title, form, construction methods or materials) may be withdrawn from the exhibition.
・The organizers reserve the right to revoke the prize upon discovering any error of falsehood in the application form, any regulatory violation, or other problems.
・While due caution will be taken to protect artworks, the organizers bear no responsibility for any damages that may occur during the exhibition. Artists should take out their own insurance as needed.
・Artworks are the copyright of individual participating artists. However, Mitsubishi Estate Artium reserves the right to distribute images of artworks for promotional purposes on its publicity materials including advertisements, notices and print and digital materials.

■Handling of personal information
The personal information in the application form will be properly managed by the event organizers. and will never be used for any purpose other than sending documentation regarding this competition, and contacting the applicants if necessary (including after next year). We reserve the right to disclose the name, date of birth, residential prefecture, and career record of the prizewinner.

■Contact
Mitsubishi Estate Artium  8F IMS, 1-7-11 Tenjin, Chuo-ku, Fukuoka Japan 810-0001
TEL +81-92-733-2050  「Local Prospects 3」section

 

公募告知画像

公募告知画像

【展覧会ページ】
Local Prospects 3
原初の感覚

2017/11/11 − 12/3

シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン展

ワークショップ 活版印刷でブラック・ベアのポストカードをつくろう

2017artium_bruna08

BLACK BEAR © copyright: Dick Bruna

活版印刷という印刷方法で、「ブラック・ベア」のオリジナルポストカードをつくります。
ディック・ブルーナさんは、いつもどのようにすれば、見る人の心を惹きつける作品となるのか考え、多くの試行錯誤をしながら作品をつくってきました。

今回のワークショップでは、ブルーナさんのデザインスタイルに注目しながら、各自で紙を選び、活版印刷するレイアウトを考え、ポストカードをつくっていきます。活版印刷とブルーナさんの生まれた国、オランダとの関係性についても紐解きながら、ユーモアに溢れたかわいい「ブラック・ベア」のポストカードを一緒につくってみませんか?

【講師プロフィール】
山田善之(文林堂)
http://kappanblog.exblog.jp/
1941年、福岡県福岡市生まれ。修猷館高校定時制卒業。10歳の頃より家業の活版所「文林堂」を手伝う。1972年「文林堂」を再創業、現在に至る。カッパン倶楽部/リトグラフ工房 G & Bを運営。印刷の技術と歴史の保存に取り組み中。

横山桃子(晋弘舎活版印刷所)
http://ojikappan.com
1988年長崎県小値賀町生まれ。岡山県立大学デザイン学部卒業。東京の編集プロダクションで働いた後、小値賀島へUターン。100年続く、家業の「晋弘舎活版印刷所」4代目として働く。2017年にオランダの活版印刷所を訪ねる。小値賀島と活版印刷の未来のために日々模索中。

中川たくま(ブルームーンデザイン事務所)
http://aoi-tsuki.com/
1978年福岡市生まれ。福祉・公共・医療・子ども・文化・地域などに関わるデザインと社会的課題に取り組むNPOやボランティア団体のデザインのサポートを行う。2009年に廃業する活版印刷所から道具と技術を受け継ぎ、現在は活版印刷を未来につなげる活動を行っている。

【活版印刷】
活字や亜鉛版などを使って行う印刷のこと。印刷される部分が凸面になっており、その部分にインクが付き、紙を乗せて圧力をかけることで印刷される。ヨハネス・グーテンベルクが、ぶどう絞り機から着想を得て発明。日本で初めて活版印刷が行われたのは1591年。天正遣欧少年使節に随行したコンスタンチノ・ドラード(日本人。生誕450年)がヨーロッパから活版印刷機を持ち帰り、長崎・加津佐町でキリシタン版の印刷を行った。禁教令で活版印刷は一度姿を消すが1857年、オランダ人活版印刷技師のインデルマウルが活字や印刷機とともに来日。出島の「阿蘭陀(オランダ)印刷所」で印刷を行った。オランダ通詞で校正や検閲を行っていた本木昌造がその印刷物に感銘を受け、オランダ商人から活字や印刷機を購入し印刷を行う。研鑽を重ね、遂には日本語の活字の製造にも成功。現在の印刷文化の礎を築いた。

日 時:6月17日、18日 両日とも①11:00~、②13:00~、③15:00~各回1時間程度
会 場:会議室イムズ8F
講 師:山田善之、横山桃子、中川たくま
参加料:1,000円小学生以下保護者同伴
定 員:10名
申 込:要電話予約 ※6月1日より受付開始 ※定員に達したため、受付は終了いたしました。
三菱地所アルティアムTEL 092-733-2050
※インクが手や身体に付く可能性があります。汚れても良い服装でお越しください。

企画協力:ディック・ブルーナ・ジャパン、Mercis bv、ブルームーンデザイン事務所
協力:有限会社田中凸版、文林堂、晋弘舎活版印刷所

【展覧会ページ】
シンプルの正体
ディック・ブルーナのデザイン展

2017/5/13 − 7/2

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