Art Jewelry Today 現在進行形のジュエリー

会場内ご紹介<2>

会場内のご紹介<1>につづきまして、【デザイン】後半をお届けします。

以下はアートジュエリーに造詣の深い森知彦さん(ギャラリードゥポワソン ディレクター)のご挨拶を一部抜粋・編集したものです。

富松 暖
輪ゴムをしらないうちに手首にしてしまっていることが良くあるというのをジュエリーにしたものです。シルバーや純金、18Kで作っています。

tomimatudan
(作品ガイド・作家コメントより)RUBBREBANDは四角柱が正円状に繋がっている極めて幾何学的な形状が、柔らかな素材の特性上有機的にカーブしている様子を模しています。形を留めながら素材を貴金属へと置き換えられた輪ゴムは、本来備えていた機能を失いながらも、象徴として人の心に作用します。

・・・
シハラ

融点の低い金で一つ一つろう付けしていくとその部分が固定されます。固定を連続させてチェーンからモチーフを浮きたたせている加工です。シンボリックな三角になっていて、ピアスとしてつけることができます。

shihara2
(作品ガイド・作家コメントより)デザインと機能を不可分なものと考え、人の自然な姿や動きにふさわしいジュエリーのあり方を追及すると、シンプルかつクリーンな美しさにたどりつきます。単純な引き算ではなくて、身につける装飾品としての機能を純粋にデザインして余計なものを足しません。

・・・
マーク・モンゾ
キャラクター的にもシャイでぱっと見では分かりにくい作品。金の板を使ってくしゃっとしただけのピアスです。よく寄って見てみるとクロスしたピアスの先端にダイヤがすべての先に入っています。1mmの線に0.6mmの石がセッティングされているのです。
ピンポン玉をモチーフにした作品(黒い球体)は技術的には、中心のピンポン玉にシルバーのメッキの層をものすごく厚くして金属の板のようになったものにペイントしたものです。経年変化で剥がれるとシルバーが出てきます。金属の質感を持ちながら軽いという不思議な質感です。レンガの壁をモチーフにした作品は、鍛造です。板を融点の低い銀ろうで、はんだ付けして四角いパーツを繋げていきます。繋げた跡は通常隠そうとしますが、切った跡が装飾になっていて銅の板と銀で空気に触れると酸化してレンガに近くなって古い壁のように見えます。体を壁に見立てて、また壁を身につけるという発想も面白いです。

marcmonzo

・・・
梅田 香奈
耐熱ガラスの一種のパイレックスのガラスをバーナーで1,000度以上で加工しています。型を使っていないのでひとつひとつ形が異なって有機的な形になっています。体に沿わせても存在感がなく、装飾的ではあるけれど少ししか見えないようなアクセサリーです。ネックレスはガラスの中に水が入っています。金属は全部が熱くなってしまいますが、これはガラスの特徴を活かしていて、一部を熱くできるので中に閉じ込めることができるのです。

umedakana2
(オープニングレセプションでの作家ご挨拶より)_cthruit(シースルーイット)というガラスのジュエリーのブランドをしています。今回は様々な素敵なジュエリー作家の方々と一緒に展示する機会を頂けて大変嬉しく思っております。福岡も大変大好きな土地です。ガラスを中心に見えるものと見えないものの境目みたいなものを具体化する、というテーマを基本として作品作りに取り組んでいます。今回は水の中に入っていて、見えにくくなっていますが、それがまさに狙いという不思議な作品を持ってきました。
※展示上の都合により当初の展示から変更しております。ご了承ください。

・・・
山﨑 知佳
ポエティックな作品タイトルがついています。絵で書いたイメージをそのままブローチにしたような作品です。1点1点(元となる)モチーフに近い作品になっています。タイトルをぜひ見てみてください。納得できると思います。

yamazakichika
(作品ガイド・作家コメントより)溶けゆくガラスのなかに、心に灯す光を探す――高温で溶けたガラスのなかにあらわれる光、いろ、かたちを、忘れずにとどめておきたい。ガラスでできた小さなかけらがもたらす異次元の景色。それは、脈打って動いているようで、時に静けさも感じられる。そのような情景をくらしのなかで人が身につけることができるアクセサリーとして表現しています。

 

>>会場内ご紹介は次回につづきます。

【展覧会ページ】
Art Jewelry Today
現在進行形のジュエリー

ニュース&レポート アーカイブ